【GT300】34号車は予選・決勝とも今季ベストの7位フィニッシュ
今シーズンから、アップデートキットを装着したNSX GT3 Evoで戦うModulo Drago CORSE。昨年のマシンに比べてリアの安定性が増し、また武器であったストレートスピードの高さにも磨きがかかったと、チームやドライバーは声を揃える。
しかしこれまで2戦を終えた時点で、開幕戦(岡山)は予選13位・決勝9位、第2戦(富士)は予選8位・決勝26位と、苦しい戦いが続いている。そして迎えた第3戦の鈴鹿は、マシン的には相性がいいとは言いにくいものの、ウェイトハンデ2kgと軽い状態で迎えるレースということもあり、今季初表彰台そしてチーム初優勝が期待された。
5月としては記録的な暑さとなった第3戦、GT300クラスの34号車Modulo KENWOOD NSX GT3は公式練習こそタイムが伸び悩むものの、ロングランを想定した車両セットやタイヤチョイスであり、予選Q1を大津弘樹選手、Q2を道上 龍選手が担当して7番手のタイムを記録。予選7位は今シーズンのベストグリッドとなった。
なお、予選終了後にはメディア取材が行われたが、ここで主役となったのが大津弘樹選手。予選日の5月25日は大津選手にとって25歳を迎える誕生日であり、バースデーケーキのサプライズプレゼントが贈られた。そんな大津選手と道上選手がドライブする34号車は、決勝レースで「バースデーウィン」を狙う。
そして翌日の決勝レースも、夏を思わせる好天に恵まれ、気温はぐんぐんと上昇。決勝レースがスタートした14時30分時点での気温は30度、路面温度は42度に達していた。
34号車のスタートドライバーは道上選手が担当。レースは序盤からGT500/300両クラスとも各所でバトルが展開され、18周目の130Rで23号車MOTUL AUTECH GT-Rがクラッシュ。セーフティカー(SC)が導入された。
4周に渡ってSC先導でレースが進行し、22周目の終わりにSCが解除。23周目よりグリーンフラッグとなると同時にピットが開放され、そこから2周の間にほとんどのマシンがドライバー交代および給油を行った。
隣同士のピットを使用していた34号車Modulo KENWOOD NSX GT3と64号車Modulo Epson NSX-GTは、ほぼ同時にピットイン。2台ともタイヤは4本交換し、34号車は道上選手から大津選手へとドライバーチェンジを行った。
その後も34号車はほぼノーミスと呼べる戦いを見せたが、表彰台には今一歩届かず。スタート順位と同じ7位でチェッカーを受けた。次戦の第4戦は唯一の海外ラウンド、タイのチャーン・インターナショナル・サーキットで行われる。
(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)