【GT300】第2戦・富士で初のシリーズポイント獲得!
そして決勝日は、時おり強い風が吹くものの雨も上がり、午前中に行われたドライバー紹介ののち、13時から決勝前のウォームアップ走行が開始されました。
まず最初に34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3に乗り込んだのは、予選アタックも担当した道上 龍選手。ピット作業の確認や決勝シミュレーションを入念に行いながら、順調に走行しました。1分39秒台で周回を重ねたのち、大津弘樹選手にドライバーチェンジ。
走行時間残り6分を切るころ、全車がコースイン。ラップタイムが次々と更新されていきます。そして大津選手が1分38秒632のタイムを叩き出し、34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3はクラス4番手となりました。
そして午後14時40分、いよいよ第2戦の決勝を迎えました。今回のレース距離は500kmで、2度のピットインが義務づけられています。そのためレースプランは最低3スティントで、ピットイン時にはドライバー交代も行わなければいけません。34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3は第1&第3スティントを大津弘樹選手、第2スティントを道上 龍選手が担当します。
ローリングスタートで全車がコントロールラインを通過し、いよいよ決勝レースがスタート。スタート直後のトラフィックでポジションを落としてしまいましたが、同じ周回に前方で起こったアクシデントを回避し、9番手まで浮上。その後4周目に大津選手がこのレースでのベストタイムとなる1分38秒672を記録し、6周目には7番手までポジションアップ。そして35周目にピットインを行い、道上選手へとドライバーチェンジを行います。
1回目のピットインでは4輪ともミディアムタイヤへ交換。ピット作業時に右リアタイヤ交換に時間を要してしまいましたが、19番手でコースへ復帰しました。その後、道上選手は順調にオーバーテイクを繰り返し12番手まで浮上しました。
このとき34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3は、第2と第3スティントをリア2輪のみタイヤ交換という作戦を予定していたため、道上選手はフロントタイヤを労わりつつの走行が求められました。さらにNSX GT3は燃費マネージメントも重要でしたが、道上選手は順位を上げつつ75周まで走行を行います。
そして2回目のピットインでリアタイヤ2輪のみをミディアムタイヤへ交換し、大津選手へとドライバー交代してピットアウト。11番手にてコース復帰した後、前方車両との差をあっという間に詰め9番手に浮上します。
その後も大津選手は88号車をオーバーテイクして8位となると、さらに前を行く60号車とのタイム差も縮めていきます。しかし残念ながら7位には届かず、101周目に8番手でチェッカーを受けました。
道上選手の経験と熟練のテクニック、そして大津選手の勢いある走り、そして2輪交換作戦を実現させたチームの総力により、34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3は8位入賞を獲得。NSX GT3として国内レース初のポイントを獲得しました。
さらにレース後は、その華麗なるチームワークを讃え、今大会のベストメカニック賞である「ZFアワード」がModulo Drago CORSEに贈られました。
今年のSUPER GTは、5月に2度のレースが開催されるなど、参戦チームにとってタイトなスケジュールとなります。第2戦で初のシリーズポイント獲得と、チーム力を称した「ZFアワード」受賞という結果を残したModulo Drago CORSEは、続く第3戦・鈴鹿でも、さらに良い結果に繋がるレースが期待されます。
SUPER GT第3戦は、5月19-20日に鈴鹿サーキットにて300kmレースが開催されます。
(text:Leah MIZUMURA 水村リア)