【25上海】電動化時代へさらなる一歩。中国市場向けEVサルーン「広汽Honda GT・東風Honda GT」を世界初公開
ホンダは、2025年4月23日にプレスデーが開幕した第21回上海モーターショーにおいて、中国市場向けEV「烨（yè：イエ）」シリーズの第2弾となる「広汽Honda GT・東風Honda GT」を世界初公開した。
広汽Honda GT・東風Honda GTは、烨シリーズのフラッグシップとして新たなドライビングプレジャーの提供を目指したモデル。ボディ形状は5ドアだが、ハッチバックというより5ドア・クーペと呼んだほうがしっくりくるようなロー＆ワイドなシルエットを持つ。
広汽Honda GTと東風Honda GTは基本設計を共有する姉妹車で、両車の違いは内外装のデザイン面のみ。広汽Honda GTはシームレスで洗練された未来感を表現しており、いっぽうの東風Honda GTは、見る人に刺激を与えるエモーショナルな未来感という、それぞれが目指す世界観を体現している。
インテリアでは、運転席と助手席に座る乗員それぞれが移動体験を楽しめるような空間づくりを目指して開発。運転席は、ドライバーがレーシングマシンのようなコックピットに身を沈め、操る喜びに没入できる空間とした。
いっぽう助手席の目の前にあたるダッシュボードには、大画面を見ているような視聴体験ができる遠焦点ディスプレイを装備し、特別な移動体験の提供を目指している。
Momenta（モメンタ）との先進運転支援技術の共同開発
高精度地図を用いずにAIを活用し、カーナビで目的地を設定すればシステムが運転・操縦を行う先進運転支援技術に強みを持つMomentaと先進運転支援技術の共同開発を行い、今後の機種へと展開していく。ホンダが培ってきたクルマづくりの技術と、Momentaの技術を融合させることで、安心・安全な移動の実現を目指す。
DeepSeek（ディープシーク）のAI技術活用
車内でのサポートなどを行うAI技術にはDeepSeekを新たに採用し、より快適で楽しい車内空間の実現を目指す。今後、烨シリーズにはDeepSeekのAI技術を全適用し、すでに販売している烨シリーズ第1弾の「烨P7・烨S7」にもOTA（Over the Air）で対応していく。
寧德時代新能源科技股份有限公司（CATL）との電動化技術の共同開発
次世代EVへの進化を目指し、バッテリーセルを直接車体にレイアウトした高効率プラットフォームをCATLと共同開発するとともに、リン酸鉄リチウムイオン（LFP）バッテリーをホンダとして初めて採用し、烨シリーズの第3弾車種へ搭載予定。
ホンダは「2050年にすべての製品と企業活動を通じたカーボンニュートラルの実現」というグローバルの目標を掲げている。その実現に向け、中国においては先進技術を搭載した新製品を迅速に届けるべく、中国のリソースを積極的に活用して電動化をより加速させていく、としている。
（text：Kentaro SABASHI 佐橋健太郎）