【SEMA24】最高出力800hpを誇る、SUVの皮をかぶったモンスター！『CR-Vハイブリッド・レーサー』を出展
ホンダのアメリカ法人は、2024年11月5日（現地時間）にネバダ州ラスベガスで開幕した『SEMA SHOW 2024』において、CR-Vハイブリッドをベースとしたレーシングカー「CR-V ハイブリッド・レーサー」を出展した。
この車両は、2023年に当時のHPD（ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント）とADC（オート・デベロップメント・センター）、そしてアメリカンホンダのデザイナーが共同開発したもの。2024年からHPDがHRC USへと車名変更されたことに伴い、カラーリングを変更して今年のSEMAへ出展された。
日本国内では、ホンダの現行ハイブリッドシステムは「e:HEV」の名称で統一されているが、北米市場では2024年モデルでも「Hybrid」を名乗る。
ベースとなっているのは2024年モデルのCR-V Hybridで、フロントグリルや車体のショルダーラインにはノーマルの面影を残しつつ、専用形状の前後バンパーや大胆なオーバーフェンダー、巨大なリアウィングなどを装備する。
ボディは（一応）5ドアハッチバック形状を継承するものの、下半分はカーボンコンポジット構造とされ、パイプフレームにCR-V 風ボディをかぶせたもの。フロントドアは上半分が斜め上方に開くバタフライ式で、サイドには巨大なエアインテークが備わる。
リアドアはボディカウルと一体式になっており、後方へ跳ね上がるように開く。その下には、北米のトップフォーミュラである「INDYCAR（インディカー）」シリーズにホンダが供給している、2.2リッターV型6気筒ツインターボを中心としたハイブリッドのパワートレインが搭載される。
2.2リッターV6ツインターボにSkeleton製スーパーキャパシタと Empel MGU製のモーターを組み合わせたパワートレインは、システム最大で800hpを発揮。燃料も通常のガソリンではなく、Shellの100％再生可能なレース用燃料が使用される。
当然ながら市販化など望むべくもない1台限りのスペシャルモデルだが、過去にはF1ドライバーのマックス・フェルスタッペン選手がサーキット走行を行う映像が公開されドーナツターンも披露するなど、決してハリボテではなく実際に走行できるもの。
このCR-Vハイブリッドレーサーはおろか、日本市場においてはe:FCEVのみの販売となってしまったCR-Vだが、いつか日本国内でもCR-Vハイブリッドレーサーの姿が見られることを期待したい。
（text：Honda Style Web）