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【GT500】さぁ逆襲開始!! 64号車Modulo CIVIC TYPE R-GT、予選3番手から決勝6位で今季ベストリザルトを獲得

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2024 SUPER GT 第4戦(富士スピードウェイ)
#64 Modulo CIVIC TYPE R-GT
予選:3位
決勝:6位
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国内モータースポーツのトップカテゴリーであるSUPER GT。2024年シーズン、GT500クラスに参戦しているホンダ系チームは、参戦車両を長らく参戦してきたNSX-GTからCIVIC TYPE R-GTへと変更。開幕戦から100号車が3位表彰台を獲得すると、第2戦では17号車、第3戦では16号車と3戦連続で3位に入っている。

ホンダアクセスがパートナーとして支えるModulo Nakajima Racingは、2024年シーズンのドライバーラインナップをエースであるベテランの伊沢拓也選手と、GT300からステップアップして今季からGT500デビューとなる大草りき選手へと変更。レースを重ねるごとにチームの調子も上向いており、CIVIC TYPE R-GTの初優勝を達成すべく、第4戦の舞台・富士スピードウェイに乗り込んだ。

6月初旬に三重県・鈴鹿サーキットで開催された第3戦から約2ヵ月という長いインターバルを挟み、2024年シーズンのSUPER GT第4戦が、静岡県・富士スピードウェイで開催された。当地での開催は第2戦に続いて今年2度目となるが、第2戦が3時間レースであったのに対し、今回は350㎞という距離制でのレースとなる。

8月を迎えて日本列島全体は厳しい暑さに見舞われているが、レースウィークを迎えた富士スピードウェイも朝から強い日差しが照りつけた。そんななか64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTは、予選に先駆けて行われた公式練習において、全体トップタイムとなる1分28秒691を記録。この第4戦の前に行ったテストで得られた好調さをキープし、幸先の良いスタートとなった。

午後を迎えても日差しは傾くどころかますます厳しさを増し、いよいよ公式予選がスタート。予選Q1を担当したのは大草りき選手で、午前中に行われた公式練習のタイムを上回る1分28秒133をマーク。全体2番手と好位置につける。

続くQ2では伊沢拓也選手がアタックを担当。今シーズンのSUPER GTでは、予選Q1&Q2そして決勝レースのスタートタイヤを同一としなければならない。伊沢選手はタイヤを労りながらラップタイムをまとめ、Q2の4番手となる1分28秒572をマークする。

スタートグリッドはQ1とQ2の合算タイムにより決定され、64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTは今シーズンのベストグリッドとなる3番手から決勝レースに臨むこととなった。

明くる8月4日、決勝レースが開催される日曜日も朝から強い日差しが照りつけた。猛烈な暑さのなか、朝から大勢の来場者が訪れ、スタート前イベントはいずれも大盛況となった。

やがて定刻を迎え、350kmの決勝レースがスタートした。64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTのスタートドライバーを担当したのは伊沢選手だ。予選3番手からレースに臨んだ伊沢選手は、ローリングスタート直後の1コーナーでも順位をキープし、まずは1周目を終える。

その後レースが6周目を迎えるころ、GT500の隊列はGT300クラスのマシンに追いつき、混走レースというSUPER GTならでは展開が開始される。

64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTは、トップのマシンと大きな差をつけられることなく周回を重ねていたが、26周目に後続のマシンにパスされてしまい4番手へとポジションダウン。その数周後にはトラブル車両があり、フルコースイエロー(FCY)が適用されたが、数周で解除となってレースが再開された。

車両は好調ながら、タイヤにはピックアップ症状なども見られ始めたなか、伊沢選手は粘り強く冷静にマシンを運び、33周目にピットイン。給油およびタイヤ交換を行い、大草りき選手へとドライバー交代が行われた。

大草選手は7番手でレースに復帰すると、前を走るライバルたちを懸命に追いかけていく。やがて40周を過ぎるころにはGT500クラスの全車がピットインを終え、64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTは5番手となる。

レース終盤を迎え、タイヤの状況が厳しくなってくると少しずつ前走車との差は広がってしまい、残り10周を切ったところでライバルにパスされて6番手へとポジションダウン。そのまま走り切ってチェッカーフラッグを受け、6位でフィニッシュ! 開幕戦以来のポイント獲得となった。

中嶋 悟 総監督 コメント

「まずは一言、よかったという気持ちです。総力が足らない部分があり、予選順位からすればポジションは落としましたが、我々にとっては戦える範囲にきたと実感しています。これからも一歩一歩進んでいきたいと思います。暑いなか、多くのご声援をありがとうございました」

伊沢拓也選手 コメント

「今回のレースの前にやってきたテストでいいものが見つかっていたので、そのテストと同じように走れればと考えて臨みましたが、それがちゃんとできました。テストの時とは路面温度がだいぶ違っていたのですが、そんな状況でもこれだけ走ることができたのは進化のひとつだと思っています」

「毎戦、一歩一歩着実に成長をしていきたいと思ってレースを戦っていますが、今回は一歩も二歩も、三歩も進んだ感触があります。次戦に向けても、また小さくてもいいから前に進んでいきたいです」

大草りき選手 コメント

「GT300クラスに引っかかってしまったタイミングで抜かれてしまう場面がありました。ただ、もし引っかからなければあの瞬間は抜かれなかったかもしれないですが、ペースに差はあったのできっと厳しかっただろうと思います。とはいえ、ああいう風に抜かれてしまったのは僕の足りない部分であり、まだ勉強しないといけない部分だと感じているので、次戦に向けてしっかりと反省して、またいいレースをしたいです」

「テストの好感触をそのままレースに反映させるのは難しいことで、今までなかなかできなかったのですが、今回それができたのは進歩だと思います。ダンロップさんが着実に仕事を進めてくれた結果なので、感謝しています。このレースで大きな一歩を踏めた気がするので、次戦でもまた進化していけるように頑張ります」

(text:Honda Style Web)