【ホンダアクセス】3台のSUVに向けた純正アクセサリー取材会を開催、新型ヴェゼル「Sports Style」の走りに感嘆!
2024年6月現在、ホンダは日本国内市場で販売する四輪車にヴェゼル、ZR-V、そしてWR-Vという3台のSUVをラインナップしている。
それぞれ独自の個性にあふれたモデルだが、各車が持つ魅力をさらに引き出すべく、ホンダ車向け純正アクセサリーの企画・開発・販売を行っているホンダアクセスでは、多くの製品ラインナップを展開。そんなホンダアクセスと、無限ブランドのアフターパーツを取り扱うM-TECが、自動車メディアを対象として「Honda SUVカスタマイズモデル試乗取材会」を開催した。
取材会会場には、ホンダアクセスと無限のアクセサリーパーツを装着したヴェゼル、ZR-V、WR-Vが並べられており、それぞれをじっくりと眺めることができたほか、ホンダアクセスの提唱する「実効空力」コンセプトや、ヴェゼル用新作ホイールを装着した車両に公道で試乗することができた。
ヴェゼルの「味変」に効果抜群! 純正アクセサリー「Sports Style」
今回紹介するのは、ホンダアクセスからリリースされている新型ヴェゼル用コーディネート「Sports Style」である。このSports Styleは、2024年4月にヴェゼルがマイナーチェンジを受けたのに合わせ、「Active Style」とともに追加設定されたもの。
ヴェゼルといえば、スタイリッシュな都市型SUVというキャラクターだが、Sports Styleはその名称のとおり、ヴェゼルの持つスポーティなイメージをさらに高めてくれるカスタムパーツコーディネートとなっている。
Sports Styleのキーデザインとなっているのは、ボディ各部に装着されたブラック基調のドレスアップパーツたち。今回のマイナーチェンジで、ヴェゼルはフロントまわりの形状に変更を受けたが、その新型ヴェゼルに対応したフロントグリルは基本的な造形は従来製品と変わらないが、より力強い印象となった。
従来から設定のあったグロッシーカッパー・メタリックタイプ、クロームメッキタイプに加え、新たにフルブラックで精悍なベルリナブラックタイプも設定。Sports Styleの精悍な表情づくりに貢献している。
そのほか、フロントロアースカート、サイドロアーガーニッシュ、ブラックエンブレム、ドアミラーカバー、リアロアースカート、リアロアーガーニッシュ、そしてテールゲートスポイラーといったアクセサリーが装着されている。
これらのエクステリアアイテムは、ブラックを基調とした精悍なフォルムによりドレスアップ効果を高めるだけでなく、優れた空力効果も発揮する。
なかでもテールゲートスポイラーは、ホンダアクセスが販売してきたコンプリートカー・シリーズ、Modulo Xの開発コンセプトである「実効空力」で培った技術を搭載、風洞実験や実際の走行テストも重ねて開発されたという。Modulo Xの流儀で作り込まれた、「走る歓び」を高めてくれる本格的なエアロパーツだ。
さらにもうひとつ、今回の目玉といっていい製品が新作アルミホイール「MS-050」である。サイズは従来の純正アクセサリーホイールと同じ、18×7.5J インセット55mmだが、このMS-050にもModulo Xの開発思想をもとに制作されている。
フェイスデザインは、細身の5スポークに同数のV字形状を組み合わせた5×3スポークタイプ。いかにも軽量そうな印象を与えるが、ホンダアクセスの開発設計者によると、重量的には標準ホイールとほぼ変わらないという。
「四輪で舵を切る」Moduloのコンセプトを体感
ホンダアクセスのModulo Xシリーズは、『アルミホイールもサスペンションの一部』という設計思想のもと、開発が行われている。そのコンセプトが息づくMS-050には、Modulo Xの定番である『剛性バランスの最適化』技術が盛り込まれた。
剛性バランスの最適化、言葉にすると難しい印象を受けるが、ホンダアクセスの開発者によると「ホイールをしならせることでタイヤの接地面圧を高め、前後左右4つのタイヤの性能をフルに引き出す」ことを狙った設計とのこと。
ただ闇雲にホイール剛性を高めるのではなく、一定のしなやかさを与えることでタイヤをしっかりと接地させるというMS-050の狙いは、コーナリング性能の限界値を高めるというよりも、そのフィーリングの向上にある。
タイヤの持つ性能をしっかりと引き出すために開発されたホイールとはいうものの、一般道の速度域において「グリップ力が高まってる!」とドライバーに感じさせる場面はほとんどないと言ってもいいだろう。しかし実際に走り出してみると、いわゆる接地感の違いはすぐに感じることができる。
Modulo Xには、実効空力のほかにもうひとつ「四輪で舵を切る」というコンセプトがある。これはコンプリートカー・シリーズのModulo X誕生以前、スポーツブランドのModuloが立ち上がった時代から語り継がれてきた言葉で、限界領域に近づいてもステアリングを通して伝わる接地感には変化がないというハンドリングを目指したもの。
MS-050を装着した新型ヴェゼル Sports Styleを走らせると、その「四輪で舵を切る」という言葉がアタマのなかでなんども繰り返され、こういうことか!と思わず納得させられてしまう。そしてテールゲートスポイラーの装着により、高速道路を走行している際は直進安定性の向上がはっきりと体感できた。
決して派手なフォルムではないけれど、走ると明確な違いや効果が感じられる。そのうえ車両全体を通して統一されたコンセプトにより、その走りにはしっかりと「アジ」がある。ヴェゼル Sports Styleは、純正アクセサリーの底力をあらためて感じさせてくれる、そんなカスタムコーディネートだ。
(photo:Kiyoshi WADA 和田清志、text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)
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