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【TODA】サーキット走行を楽しむS2000オーナー必見!! NA究極チューンのF型コンプリートエンジンが登場【2350】

モータースポーツの世界における活躍をはじめ、エンジンパーツビルダーとしても知られるTODA RACING(戸田レーシング)。これまでもホンダ車用ピストンKITやカムシャフトなどを発売していたが、今回、F20Cをベースとしたコンプリートエンジンを新発売。

残念ながらレース専用品のため公道走行はNGとなるが、排気量は約2350cc、純正から約40ps以上のパワーアップを実現する究極のF型チューニングユニットだ。

S2000は初期モデルの登場から20年以上が経過した「準クラシックカー」。F20Cのオーバーホール代わりに換装するという選択もアリ!?

F20C型エンジンは、いわずとしれたS2000[AP1]の専用ユニット。レッドゾーン9000回転を実現した超高回転仕様が魅力だが、サーキット走行を楽しむオーナーからは『もっと低中回転域でのトルクがあったら…』という声があるのも事実。そこで戸田レーシングでは、許容回転数を8000回転に抑えてストロークをアップさせたコンプリートエンジンを開発した。

『F20C/2350仕様』と名付けられた戸田レーシングによるコンプリートエンジンは、新品ブロックベースのほか、中古ブロック持ち込みベースでも組み立てが可能。新品ブロックの場合は87mmボア、中古ブロックの場合は87.5mmボアのTODAレーシング製ハイコンプ鍛造ピストンを組み合わせる。圧縮比も純正の11.7から高められ、12.3が標準だ(相談可能)。

タイプRシリーズのエンジン制作を思わせる、職人の手作業により生み出されるF型コンプリートエンジン。1基ずつシリアルプレートが装着される

さらにヘッド周りはポート研磨や燃焼室加工などくまなく手が加えられ、同社のA2タイプ・ハイカムシャフトで高回転域のパワー追従性を向上。ビッグバルブ化した上で、レース用のシートカットも施し、排気量アップの恩恵を最大限まで引き出す策が講じられている。

ストロークはいずれも99.0mmで、純正の84.0mmからは超ロングストローク化を実現。排気量は新品ブロックベースが2354cc、中古ブロックベースの場合は2381ccとなる。

戸田レーシング社内計測によるエンジンベンチ測定結果。赤はF20C/2350仕様TODAコンプリートエンジン、青がF20C純正エンジン

エンジン組み付けにあたっては、戸田レーシングがモータースポーツの現場で培ってきたノウハウがふんだんに盛り込まれ、各部の寸法&重量合わせやクリアランス管理などがシビアに行われる。社内のエンジンベンチによる測定では、いずれの仕様もノーマルF20Cに比べて約40ps/約4kg-mのパワーアップを実現しているとのこと。

コンプリートエンジンには、専用のオイルフィラーキャップが標準装備される

価格は新品エンジンベースが253万円、中古エンジンベースが192万5000円。気軽に購入できる価格帯とは言えないものの、F型NAチューンの究極系エンジンとして、S2000オーナーには気になる1基となりそうだ。

なお基本的にはF20Cブロックをベースに設計されているが、中古エンジン持ち込みの場合は、F22Cブロックでの製作も可能とのこと。興味のある方はぜひ戸田レーシングまでお問い合わせを。

(text:Honda Style magazine)

取材協力:戸田レーシング(TEL:0866-83-1202) www.toda-racing.co.jp