【ホンダアクセス】2座オープンの楽しさをありがとう！ 最後の特別仕様車「S660 Modulo X Version Z」が登場
2021年3月12日、ホンダは軽２シーター・スポーツカーのS660に、『S660 Modulo X Version Z』を追加すると発表。そして同時に、S660の生産は2022年3月末で終了となることも併せて明らかにされた。この『S660 Modulo X Version Z』は、S660における最後の特別仕様車とのこと。
メディアに向けて開催された発表会の会場には、このS660 Modulo X Version Zと、標準モデルであるS660の２台が展示された。まずはS660 Modulo X Version Zの各部を紹介していこう。
ベースとなっているのは、ホンダアクセスが開発するコンプリートカー「S660 Modulo X」だが、このVersion Zでは外装色に「ソニックグレー・パール」と「プレミアムスターホワイト・パール」の２色を設定。前者のソニックグレー・パールは現行シビックハッチバックにも採用されているカラーだが、S660ではModulo X Version Zのみとなる。
さらにS660 Modulo X Version Zでは、ボディの前後に装着される「H」マーク、S660、Modulo Xのエンブレム類がブラッククローム調仕上げとなるほか、速度に応じて昇降する「電動アクティブスポイラー」も上部のウイング面がブラック塗装に。ホイールはステルスブラック仕上げへと変更されるなど、車体各部にブラックを使用しシックな装いとしている。
ホイールの奥に見えるディスクローターは、Modulo Xに標準装備となる純正アクセサリーのドリルドタイプ。サスペンションは5段階の減衰力調整機構を備えるModulo X専用品だ。なおタイヤサイズや銘柄については、ベースモデルのS660から変更はない。
いっぽうインテリアは、Modulo X専用のボルドーレッド×ブラック仕上げ。メーターバイザーや助手席側のエアアウトレット、センターコンソールにはカーボン調パネルが装着されるほか、ドア内側のライニングパネルは合成皮革（ボルドーレッド）×ラックススエード（ブラック）のコンビタイプとなっている。
シートはヘッドレストに「Modulo X」のロゴが刺繍される専用タイプで、左右シートの間には専用シートセンターバッグが装備される。ちょっとした手荷物を収めておくのに便利なほか、乗員がクルマから降りる際にはバッグごと持って移動することができる。
このシートセンターバッグは純正アクセサリーとしても販売されているが、Modulo Xのロゴが刺繍される仕様は『S660 Modulo X Version Z』だけの専用アイテムだ。そして、このシートセンターバッグの下部には「Version Z」ロゴ入りのアルミ製コンソールプレートも備わる。
2015年に発売が開始されたS660の、モデルライフの最終章に設定されたS660 Modulo X Version Z。車名に与えられた「Z」には、アルファベットの最後を示す文字であること、そして「究極の存在」を示す意味が込められているという。
S660 Modulo X Version Z（プレミアムスターホワイト・パール）
S660 Modulo X Version Zのラインナップは6MT車のみで、価格は315万400円。前述のように生産終了時期は2022年3月末とされているが、それまでに生産可能な台数に新車受注が達した時点で販売は終了となるため、購入を検討している方は早めのオーダーを検討したほうが良さそうだ。
（text：Kentaro SABASHI 佐橋健太郎）