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新型NSXのキーを手にした伝説の人物

美しい海を見下ろす山の中腹には豪華なコンドミニアムが建ち並び、港には大型クルーザーやヨットが係留される。街には高級サルーンやスーパースポーツカーが走る、まさにセレブリティの街といったモナコにて、1台の紳士に新型NSXが引き渡された。

カルバ・レッドのボディカラーが眩しい新型NSXは、ヨーロッパの第1号車。そのキーを受け取ったのはクラウド・セージ(Claude Sage)氏だ(写真右)。クラウド氏は、ホンダのスイス法人の前CEOで、かつては初代NSXの開発にも携わっていた人物だとのこと。

NSXの前身といわれる、ホンダとピニンファリーナが1984年に共同製作したコンセプトカー・HP-Xのテストドライバーを務め、後に初代NSXの開発ドライバーも担当したそう。そして後に、1993年のル・マン24時間参戦プロジェクトにも参画した。

1994年のトリノ・ショーで発表されたコンセプトカー・HP-X。車名はHonda Pininfarina Experimentalの頭文字から名付けられたもの。

1994年のトリノ・ショーで発表されたコンセプトカー・HP-X。車名はHonda Pininfarina Experimentalの頭文字から名付けられた


そしてプライベートでは生粋のカー・ガイでもあり、ホンダNSX&スポーツカークラブを創設し、現在は趣味の世界を楽しんでいる。ホンダモーター・ヨーロッパの笠原支社長からキーを受け取ったクラウド氏は、かつて自らも開発に携わったNSXを引き合いに出し、『そのフィロソフィを完璧に受け継いだ最新のスーパースポーツカー』と新型NSXの印象を語っている。

(text:佐橋健太郎)