欧州仕様シビックの2020年モデルに追加された『スポーツライン』は、タイプR風味のエアロパーツを備えた新グレード
2020年モデルにおいて、外装の一部デザイン変更を含めたマイナーチェンジが行われるシビック。現行モデルは欧州・アジア・北米すべてで同一モデルを販売するグローバル車種となっているが、ひとあし早く2019年秋より2020年モデルのデリバリーが始まっている北米市場に続き、欧州でも本格的に2020年モデルの販売が開始された。
欧州仕様のシビックは日本市場と同じくハッチバックとセダン、そしてタイプRがラインナップされるが、2020年モデルよりハッチバックの最上位グレードに「スポーツライン」を新設定し、2020年1月よりデリバリーが開始された。
スポーツラインのベースとなっているのは、従来の最上級グレードである「EX」。フォグライト周辺のパネルデザインに変更を受けた2020年モデルをベースに、タイプRを彷彿とさせるフロントバンパーとサイドスカート、リアディフューザーが装着される。
ボディカラーはシビック・ハッチバックに用意されるすべての色から選択できるほか、写真のオブシディアンブルーがスポーツライン専用色となる。
ホイールはスポーツライン専用となる17インチで、光沢あるピアノブラック仕上げとされ精悍さをアピール。フルLEDヘッドライトとデイタイムランニングライトも追加されている。ヘッドライトウォッシャーは欧州仕様の標準装備だ。
フェンダーまわりはハッチバックと共通のナローボディ。リアデュフューザーが装着され存在感を強調するが、センター出しのマフラー出口は隠されている。また、リアスポイラーはタイプRのような大型ではなく、ローマウント形状のものが装着される。
このスポーツラインには、内装デザインも専用装備が与えられている。ブラックを基調としたインテリアには、シートやステアリング、ドアパネルなどに赤いステッチが施される。MTミッションのシフトノブは、北米仕様Siなどと同じくデザインのアルミ&レザーのコンビタイプが与えられる。そのほか足元のペダル類も、ドリルドタイプのスポーツペダルを装備する。
またオーディオシステムもアップグレードされており、Apple Car PlayやAndroid Autoに対応した「ホンダコネクト」インフォテインメントシステムを標準装備。バックカメラもメーカー装着され、モニターに映すことができる。
エンジンは(今のところ)欧州仕様の専用ユニットとなる1リッター直列3気筒の直噴ターボ。最高出力は126ps、最大トルクは20.4kg-m(6MT)、18.4kg-m(CVT)を発揮する。トランスミッションは、6速MTまたはCVTで、CVT車にはパドルシフトも備わる。
基本設計はアジア圏で販売されるシティに搭載されるものと同様と思われるが、こちらはスポーツラインに合わせて低中回転域でのトルクが重視され、燃費は14.9~16.7km/Lと発表されている。
2020年モデルのシビックは、同年1月より日本市場でもマイナーチェンジモデルの発表が予定されている。まだ詳細は明らかになっていないものの、すでに公開されている画像を見るかぎり、エクステリアデザインに関しては北米や欧州仕様と同じ変更が行われそうだ。
残念ながら、欧州仕様の新グレード『スポーツライン』が日本仕様にも設定される可能性は少なそうだが、パワーユニットについては1リッター直噴ターボが導入されるかどうかに注目したい。
日本仕様の2020年モデルのお披露目は、1月10日〜12日に開催される「東京オートサロン2020」となっている。
https://www.honda.co.jp/CIVIC/
(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)