【GT300】スタートから大幅に順位を上げるも、34号車Modulo KENWOOD NSX GT3は不運に泣く【動画】
SUPER GTへ参戦2年目を迎える34号車Modulo KENWOOD NSX GT3にとって、オートポリスは昨年にチーム初表彰台を獲得したゲンのいいサーキットだ。
2019年は初優勝を目指して挑んだシーズンながら、中盤戦まで苦戦が続いていたが、第5戦富士で3位となり待望の今季初表彰台を獲得。そのためウェイトハンデは増えることとなったが、昨年のデータも生かして2戦連続での快走を狙う。
迎えた予選日は、晴れ間は見られたものの気温はそれほど上がらず。午前中に行われた公式練習では、前戦の3位表彰台獲得によりウェイトハンデが38kgまで増えたことを感じさせない走りを見せ、クラス7番手となる1分45秒922のタイムを記録した。
午後になってやや気温が上がったものの、路面温度はそれほど変わらず。34号車Modulo KENWOOD NSX GT3の予選Q1を担当したのは道上 龍選手だ。午前中と同じか、ややタイムを落とすマシンが多いなか、思うようにタイヤグリップが高められずに苦戦を強いられる。Q1で計測された最速タイムは1分46秒343と、午前中からコンマ6秒弱ほど落とす結果となった。GT300クラスの18番手で、残念ながらQ2進出はならなかった。
そして翌日の決勝レースでは、34号車Modulo KENWOOD NSX GT3は18番グリッドからの追い上げを図る。レーススタートが近づくにつれ雲は多くなるが、雨が降り始めるには至らず。
ドライ路面でのペースも悪くなく、他マシンのアクシデントにより出動したセーフティカーのタイミングにも恵まれて一時は4位までポジションをアップさせる。
しかし道上選手から大津弘樹へのドライバー交代のためピットインした際、左右となりのピットを使用するチームとタイミングが重なってしまったこともあり、ピット作業を終えてコースへ復帰する際にメカニックの工具を引っ掛けてしまう。これがピット作業違反という判断を下され、ドライブスルーペナルティが課せられてしまった。
上位進出を果たしていただけに悔しいペナルティとなったが、映像でも見られるとおり、実際にヒヤッとした場面であったことは事実。そして最終的には11位でフィニッシュとなった。チェッカー後の大津選手は、『たらればの話になってしまうけれど、ペナルティがなければ4〜5位は見えていたと思うだけに残念』と語っていた。
2019年のSUPER GTもいよいよ残り2戦。第7戦スポーツランドSUGOと最終戦のツインリンクもてぎを残すのみとなった。例年、第7戦は累計重量の半分、そして最終戦は積載重量ゼロと、この2戦はウェイトハンデが徐々に減らされていく『ガチンコ』のレース。34号車の今シーズン初優勝の瞬間に期待したい。
(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)