【19BAS】SPOONがFK8シビック・タイプR用フロントバンパーを発表!
2019年7月3日〜7日に開催された「2019バンコクオートサロン」において連日多くの注目を集めたのが、SPOONがカスタムしたFK8型シビック・タイプRである。
ホンダ車のチューニングでは日本だけでなく世界規模でその名が知られているSPOONでは、FK8型シビック・タイプR用パーツもラインナップ。N1マフラーやブレーキパッド、プログレッシブスプリング、スティフプレート、さらにはECUなど幅広いラインナップを展開している。さらに現在発売中のホンダスタイル94号でも紹介している、新作ダンパーも開発中だ。
そんなSPOONが、このバンコクオートサロンの会場でFK8型シビック・タイプR用エアロバンパーを初披露。じつはタイ国内ではFK8型シビック・タイプRは販売されていないものの、現地におけるホンダ車人気は高く、またSPOONの知名度もあって注目度は抜群!
製品は純正バンパーと交換装着するフルバンパータイプで、素材にはFRPを採用。一見すると別体式に思えるリップスポイラー部分はカーボンが張り込まれており、段差のないスムーズな表面デザインを実現。スポーティムードを高めている。
ベース車両に純正装着されるフォグランプは、ノーマルバンパーと同じ場所にくるようデザインされており、ステーごと移植して装着することが可能。あるいは今回の展示車両のように導風ダクトとすることもできる。
そして最大の特徴は、純正の「赤バッジ」を中心としたグリル周りを大胆にメッシュタイプとした点だ。というのも、FK8型シビック・タイプRにおける最大の弱点であり課題といえるのが冷却系の問題。もちろん気温や走り方にもよるが、筑波や鈴鹿、富士といった日本国内のサーキットで全開走行をすると、2周くらいで水温や油温が限界点に達するという。
走行風をできる限りラジエターや後付けオイルクーラーに導き、冷却性能をアップするためにデザインされたバンパーは、フロントグリル部を全面的にメッシュとしたほか、バンパーの下半分部分も大胆にメッシュへと変更。純正ではFRPのメッシュ風デザインとなっている左右サイド部分も、メッシュとし走行風をとりいれることが可能になっている。
この下部分のメッシュに関しては左右三分割のデザインとなっており、展示車両のようにブラックでペイントするか、あるいはボディ色とするかはオーナーのお好みでということだ。
さらにもうひとつ、このエアロバンパーには「隠しテーマ」というべきデザインが施されている。それは斜め前方から見た際、ヘッドライト下の部分が鳥のクチバシのように見える点だ。タイヤハウス上部のフェンダーに描かれたアーチ状のプレスラインと、そこからフロントグリル先端に伸びるようなバンパーデザイン。じつはSPOONのアイコンである鶴のマークをオマージュとして入れているという。
「ノーマル車両のFK8は、その価格帯に関わらずロボット的と言われることが多く、オトナが乗るにはちょっと……という意見を耳にしてきました。ですのでSPOONのエアロバンパーは、オトナが乗っても恥ずかしくないシンプルかつスマートなデザインを目指しました」
バンコクオートサロンにもフルに帯同する、SPOONの城本大輔さんはそう教えてくれた。もちろん前述のように、FK8型シビック・タイプRの弱点である冷却性能の向上も実現しており、デザイン性と機能性を両立させた製品となっている。
もちろん日本国内販売は予定されており、発売時期は2019年8月下旬から9月を予定しているとのこと。販売価格も未定だが、15万円以上〜20万円未満を検討しているそう。FK8型シビック・タイプRオーナーにとって、2019年下半期の最大注目パーツといえそうだ。
(photo&text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)