【NA1】やっぱりNSXはリトラだろ! というファンにオススメなモデルカーが登場。3色展開のボディカラーにも注目!!

ホンダから初代NSXが発売されてから35年、生産を終えてから20年という歳月が過ぎ去ろうとしている。幸運にも街中で遭遇すれば視界から消えるまで目で追ってしまうであろうし、ましてそれが赤バッジのNSX-Rであったりすれば、思わず携帯カメラのシャッターを切ってしまうかもれない。


昨今の街中を行き交うクルマたちは背が高く、スポーツカーであっても分厚い印象だ。そんな中にあって、初代NSXは贅肉を削ぎ落したようなスリークさと、地を這うような薄さが際立ち、そして思いのほか小さい。いっぽうで間違いなく存在感は大きくなっている。ホンダファンならば、あの軽快なV6サウンドもすぐに脳内で再生できることだろう。


しかしながら自動車を取り巻く環境は大きく変化しており、もう初代NSXのようなクルマが誕生しえないことは誰よりもホンダファンが知っている。そんな状況も手伝ってであろうか、今なお世界中のミニカーメーカーが毎月のように初代NSXをモチーフにした製品を続々とリリースしている。


スケールや価格、そして解像度など様々だが、実車を良く知る方なら、「そこはそうじゃない」的な突っ込みどころ満載な商品が少なくないのも事実だ。
それもそもはず、昨今ではミニカーの原型設計が3D CADで行われることが多くなり、極端な話実車を取材せずとも製品として形にできてしまうのである。あるいは実車ならともかく、大スケールの他社のミニカーをスキャンして、それをもとにスケールダウンした自社製品を生み出す、縮小コピー的なものまで存在する。






そのような、言ってみればやや“志低め”なミニカーの対極にあるのが、本項でも度々紹介しているメイクアップの製品である。同社の製品には玩具にも通じるミニカーという表現が似合わないので、ここでは”モデルカー”と記したいが、メイクアップが貫くのは、現車取材や3Dスキャンを行ったスタッフがモデルカーの設計を行うというスタンスだ。
その際に彼らが着目するのは、実車を目の当たりにしなければわからない、微妙な面のアールやクルマ全体の佇まい。時にはそうした部分に直に触れてその感触も確かめながら、造形を行う際に使用する3D CADに反映させていくのだ。デジタル設計ではあるが、アナログな感覚も大切なのだという。

かくして出来上がったのが、ここに紹介するNSX-Rである。実はこの製品、昨年の10月に本項で紹介しているのだが、今回は前回の生産では用意されなかったボディカラーをラインナップしての再登場となる。注目してほしいのは、リトラクタブル式ヘッドライトをオープンにした時の状態が再現されているという点だ。
世にNSXのミニカーは多かれど、オープン状態だけを再現したミニカーは皆無に近い。逆に、なんで実車同様に開閉式にしないのか?という疑問を抱かれる方も少なくないかもしれないが、1/43のモデルカーの世界において、開閉ギミックを仕込んで、なおかつプロジェクター式ヘッドライトが織りなす表情まで再現するのは不可能に近い。






ということで出来上がったのがこちらのモデルカーだ。点灯こそしないけれど、プロジェクター式ならではの奥行きのある表情は、ホワイトメタルにメッキがけした反射板やエッチング部品、透明樹脂部品を用いて生み出されたもの。さらにボディカラーのリッド部分やハウジング側面の穴、そしてボディ面との段差にいたるまで実車を忠実にトレースしている。



今回のリリースでは、実車ではレアカラーであるシャーロットグリーンパール、グランプリホワイト、そしてセブリングシルバーメタリックの3色が用意される。ちょっと異色ながら、その出来の良さは保証付きというこちらの製品はあなたのNSXミニカーコレクションに彩を添えてくれるはずだ。