【HKS】疲れの見えたF20C/F22Cは点火系の強化で重要! S2000オーナー注目のイグニッションコイルキットが登場
総合チューニングパーツメーカーのエッチ・ケー・エス(HKS)は、ホンダ S2000専用設計となる強化イグニッションコイルキット「SUPER FIRE RACING COIL PRO」を開発、販売を開始した。
1999年に発売されたS2000(AP1)は、レッドゾーンが9000回転からという高回転仕様のF20C型2リッター4気筒エンジンを搭載。’05年11月にはビッグマイナーチェンジが行われ、エンジンもロングストローク化されたF22C型2.2リッター4気筒へと換装されているが、それでも8000回転がレッドゾーンという高回転・高出力仕様だ。
S2000は2009年に販売を終了しているが、後継モデルが存在しないことから中古車市場でも高い人気を保ち続けているが、とはいえ初期モデルの登場からは四半世紀以上が経過しており、HKSによると純正の点火系が劣化することで高回転域における失火現象が起きやすくなるという。
そこでHKSでは、純正点火系のリフレッシュはもちろん、高回転域において確実な点火を行えるよう「SUPER FIRE RACING COIL PRO」を開発した。イグニッションコイルは最大で純正比「1.6倍」の2次電圧を発揮し、特に高回転域での失火を防止。より精度の高いセッティングを可能とした。
イグニッションコイル本体は日本国内製造で、高耐久&高性能を実現。イグニッションコイルの搭載位置を純正取付け位置よりも上部にすることで熱源から遠ざけ、イグニッションコイルの寿命を向上させた。(そのため純正品・純正互換品のプラグカバーは装着不可)
製品は専用設計のカラー、ブラケット、ハーネスにより、純正コイルと交換するだけで装着が可能。純正ECUのままでも動作可能ですので、経年劣化した純正品からの入れ替えとしてもオススメ。製品はAP1(F20C)およびAP2(F22C)どちらにも対応可能で、価格は17万3000円。
「SUPER FIRE RACING COIL PRO」の性能を最大限発揮するために、耐摩耗性に優れるスパークプラグ「HKS SUPER FIRE RACING」の使用が推奨されているほか、さらにHKS製「F-CON V Pro」などのECUを使用してドエルタイムの最適化を行うことにより、より性能が発揮され燃焼状態は良好になるとのこと。
年月の経過や走行距離を重ねたことで、S2000ならではの爽快さと豪快さを兼ね備えたエンジンフィールがちょっと失われてきたかも…!? と感じているオーナーにとって、注目すべき製品といえるだろう。
(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)