【Modulo 30th】「実効空力」は一般公道でこそ体感できる! シビック用テールゲートスポイラーの新作がついに発売
ホンダ車用純正アクセサリーの企画・開発・販売を行うホンダアクセス。その純正アクセサリーのスポーツブランドである「Modulo(モデューロ)」は、今年で誕生から30周年を迎える。そこで自動車メディアを対象に、Moduloの過去から現在、そして未来を紹介する『Modulo 30th Anniversary EXPO Vol.2』が開催された。
Moduloパーツを装着したFD2型シビック タイプRに続いて試乗したのは、最新のシビック「RS」にテールゲートスポイラー ウイングタイプを装着した車両だ。
あらためて紹介しておくと、シビックRSとは2024年秋に行われたマイナーチェンジで新たに設定された、現行シビックのスポーティグレード。パワートレインは従来モデルから設定のある1.5リッター直列4気筒ターボだが、制御系はRS専用チューンが施されている。トランスミッションは6速MTのみの設定だ。
そしてシビックのマイナーチェンジに合わせ、設定された純正アクセサリーが「テールゲートスポイラー ウイングタイプ」である。
2023年1月に開催された「東京オートサロン」に出展された、シビックe:HEV SPORTS ACCESSORY CONCEPTに装着されていたスポイラーがベースとなっており、当時の反響の大きさから市販化へ繋がったもの。シビックRSと同じタイミングでの発売となったが、RS専用ではなくマイナーモデルチェンジ前を含めすべてのガソリン車、そしてe:HEVに装着が可能となっている。
今回、トランク直付けとなるダックテールタイプも同時にリリースされているが、両製品におけるもっとも大きな違いはModuloの掲げる「実効空力」コンセプトが投入されているかどうかだ。
こちらのウイングタイプには、スポイラー下部に「実効空力」コンセプトを象徴する”シェブロン(鋸歯)”形状の空力デバイスが与えられており、Moduloらしく安心感のある、上質な走りの実現に大きく貢献しているとのこと。
与えられた試乗時間は車両の撮影を含めて45分で、しかも気温は低く前日の雨が残る一般公道。それゆえ、テールゲートスポイラー ウイングタイプを装着したシビックRSの実力を知るにはあまりにも限られた環境ではあったけれど、その効果はハッキリと体感することができた。
もちろん法定速度を遵守しての走行ながら、およそ30km/hを超えるあたりから、リアまわりのスタビリティが感じられる。良い意味でFFっぽくない、まるで4輪駆動のような走行安定性を感じるのは、フロントタイヤだけでなく、リアタイヤも同じようにしっかりと路面を捉えているからだ。
きついコーナーが続く峠道でも、コーナリング中にステアリングの修正舵を加えることなく、狙った走行ラインをそのまま走りぬけることができる感じは、まさにModuloのハンドリング哲学である『四輪で舵を切る』という走行感覚そのもの。
もちろんサスペンションにはシビックRSの標準状態から一切変更されていないものの、『実効空力』というアプローチで『四輪で舵を切る』ハンドリングを実現したのがテールゲートスポイラー ウイングタイプだ。これだけの変化が感じられるアイテムながら、6万8200円という価格は大バーゲンプライスといえる。
(photo:Kiyoshi WADA 和田清志、text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)