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【北米ホンダ】スタイリングだけでなく走りっぷりの良さもフルサイズSUV級!? 新型パスポートがめちゃカッコいい

2024年11月13日(現地時間)、ホンダのアメリカ法人は、ミドルクラスSUV「パスポート」の2026年モデルを初公開した。

パスポートは、ホンダが北米市場で販売しているミドルクラスのSUV。初代モデルが登場したのは1993年で、いすゞ・ウィザードのOEM車両だった。1997年には2代目へとフルモデルチェンジを行うが、この2代目もウィザードのOEM車両。そして2002年に販売を終了、いったん「パスポート」の車名は市場から消えてしまう。

そして2019年、ホンダが自社開発したオリジナルモデルとして復活。この3代目パスポートの姉妹車両には、2列シート仕様のパイロットやピックアップのリッジラインが存在していた。

今回、2026年モデルとして発表された新型パスポートは4世代め。開発コンセプトには「Born Wild」を掲げ、いかにもSUVらしい直線基調のフォルムが特徴だ。

ボディサイズは全長4841×全幅2019×全高1856mm(すべて北米仕様から換算)で、ホイールベースは約2890mm。CR-Vと比べて2まわりくらい大きな車体を持つ。

新型パスポートの開発はアメリカホンダにて行われ、外観デザインはロサンゼルスのホンダデザインスタジオが担当。いかにもSUVらしい無骨な印象を与えるフォルムは、「バックパックデザイン」をコンセプトとしており、先代モデルが大柄なグリルを中心とした押し出しを強調していたのに対し、「洗練」や「ワイルド」といった言葉が似合う。

新型パスポートのグレードは、標準モデルのRTL、オフロード色を強めたトレイルスポーツ、そして内外装の装備を充実させたトレイルスポーツ・エリートの3グレード展開。全車のフロントバンパーおよびテールゲートに「PASSPORT」の車名が刻まれるほか、トレイルスポーツおよびトレイルスポーツ・エリートは、車体の前後に専用エンブレムも装着される。

駆動方式は全車AWDで、「i-VTM4」と呼ばれるトルクベクタリング四輪駆動システム「i-VTM4」の最新世代が組み合わされる。

エンジンは3.5リッターV型6気筒。従来のSOHC i-VTECに替わり、新開発された3.5リッターV型6気筒DOHCを搭載する。最高出力285hp@6100rpm、最大トルク262lb.-ft.@5000rpmを発生し、トランスミッションは10速ATが組み合わされる。

新型パスポートのインテリアは、現行ホンダ車に共通する水平基調のデザイン。エンジンスタートボタンはステアリング右下に配置されており、そのほか直感的に操作しやすいスイッチレイアウトとなっている。

ステアリング背後にはパドルシフターが用意され、マニュアル操作も可能。オフロードテイストを強めつつ、ホンダらしく「クルマを操る楽しさ」も強調されている。

ドライブモードはノーマルのほか、スポーツ/エコノミー/スノー/サンド/トーイング/トレイルの計7つが用意されており、ボタン式のシフトセレクター手前側に設置されたスイッチで選択することができる。

メーターまわりは10.2インチのデジタルドライバーディスプレイのほか、インパネ中央には従来型から54%も大型化された12.3インチのタッチスクリーンを全車に標準装備。このタッチスクリーンは、下部に指を置くためのき場としてリップを設けるなど、使いやすさも重視されている。

脚まわりでは、オフロード走行用にチューニングされた専用サスペンション、専用スタビライザーバーなどを装備。ホイールは18インチで、タイヤはRTLが265/60R18サイズのオールシーズン、トレイルスポーツおよびトレイルスポーツ・エリートは、275/60R18サイズの専用開発されたオールテレーンタイヤが標準装備となる。 

新型パスポートはアラバマ州リンカーン工場で行われ、2025年初頭からデリバリーが開始される予定。車両価格はまだ正式発表されていないが、ベースモデルのRTLで4万ドル台半ば〜(約695万円〜)となるようだ。

日本市場への導入可能性は限りなくゼロに近いモデルだが、「タフ」や「ラギッド」といったワイルドさを前面に押し出したホンダ製SUVが揃う北米市場は、ちょっと(かなり?)うらやましい。

(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)