【EICMA24】世界初の電動ターボを搭載したV型3気筒エンジンを公開! プロアーム&倒立Fフォーク装備で市販も近い!?
ホンダは、2024年11月5日にプレスデーが開幕した「EICMA 2024」において、二輪車として世界初となる「電動過給機」を搭載したV型3気筒エンジンを新たに開発、コンセプトモデルを公開した。
EICMA(Esposizione Internazionale Ciclo Motociclo e Accessori)とは、イタリア・ミラノで毎年秋に開催されている二輪車の国際ショー。欧州はモーターサイクル文化がしっかりと根付いている土地柄だけに、EICMAの初開催は1914年。110年以上の歴史を誇るビッグイベントとなっている。
そのEICMAにおいて、ホンダは過去にも多くのニューモデルを披露してきたが、今回発表されたのは75度のバンク角を持つⅤ型3気筒エンジンを搭載したコンセプトモデル。
といっても、燃料タンクやシートカウルといった外装はおろか、シートレールやハンドルなども装備されておらず、メインフレームの一部に前後の脚まわり、そしてエンジンを搭載した(だけ)のもの。そのエンジンの上部には、二輪車として世界初となる電動過給機(ターボチャージャー)が組み合わされている。
この水冷75度Ⅴ型3気筒エンジンは、排気量は未発表。ただし新規開発中の大型二輪車への搭載を想定し、スリム&コンパクトを追求したという。そしてVバンク中央の吸気部分には、二輪車として世界初となる電動過給機が組み合わされている。
一般的な過給機(ターボチャージャー)は排気ガスの力でタービンを回転させるのに対し、電動とすることでエンジン回転数に関わらず任意に過給をコントロールすることが可能になり、低回転からハイ・レスポンスなトルクデザインを実現してたという。
またスペースが限られている二輪車において、配置場所の自由度が高く設計が可能という特徴を活かしてマスを集中化し、インタークーラーを不要としたことで車両の軽量化にも貢献している。
ホンダでは、この電動過給機付きV型3気筒エンジンを「内燃機関領域での新たなチャレンジ」として位置づけ、ユーザーがモーターサイクルを操る楽しさや所有する喜びをより一層体感できる製品づくりを目指していく、としている。
今後は量産化に向けて引き続き開発を行っていくとのことなので、ぜひ注目していきたい。
(text:Honda Style Web)