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【GT500】1day開催となった第7戦、64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTは決勝で順位を上げるも悔しいリタイア

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2024 SUPER GT 第7戦(オートポリス)
#64 Modulo  CIVIC TYPE R-GT
予選:15位
決勝:リタイア
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国内モータースポーツのトップカテゴリーであるSUPER GT。2024年シーズン、GT500クラスに参戦しているホンダ系チームは、参戦車両を長らく参戦してきたNSX-GTからCIVIC TYPE R-GTへと変更した。

ホンダアクセスがパートナーとして支えるModulo Nakajima Racingは、2024年シーズンのドライバーラインナップをエースであるベテランの伊沢拓也選手と、GT300からステップアップして今季からGT500デビューとなる大草りき選手のコンビで臨む。そんな2024年シーズンもいよいよ終盤戦に突入、第7戦「AUTOPOLIS GT 3 hours」は、大分県・オートポリスを舞台に開催された。

SUPER GTシリーズにおいて、唯一九州で開催されるオートポリス。第7戦は「AUTOPOLIS GT 3hours」と題して開催された。前戦の第6戦(スポーツランドSUGO)では、思うような結果が得られなかった64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTだが、サクセスウェイトは14kgとライバルに比較して軽量なだけに、まだ今シーズンに実現できていない表彰台の獲得を目指したいところ。

しかしながら、公式練習および予選が行われる予定だった10月19日(土)のは朝から濃霧に覆われ、ピットロードからも1コーナーがまったく見えないほど。公式練習の開始時間になっても天候は回復せず、いったんタイムスケジュールは延期となった。

その後も天候は回復せず、むしろ雨脚が強まるほどだったため、この日は公式練習・予選ともに中止。翌日曜日に、予選&決勝を行うワンデイ開催となり、GT500クラスの予選は朝8時30分から30分間で行われることになった。

迎えた日曜日、オートポリスのコースはまだ霧が残るものの前日より視界は開け、なんとか走行は問題なさそう。しかし気温は12℃までしか上がらず、路面温度もわずか13度。秋を通り越して一気に冬になったと思えるほどのコンディションとなった。

そんな難しいコンディションのなか、予選アタックを担当したのは伊沢拓也選手。まずはウェットタイヤを装着してコース状況を確認するためピットアウト。確認走行を終えてピットへ戻ると、スリックタイヤへと交換して再びコースインする。念入りにタイヤを温めながら周回を重ねてタイムを削っていったが、ベストタイムは1分35秒048で15番手となった。

予選からわずか2時間半後、決勝レース前のウォームアップ走行が40分間で開始された。今回の決勝レースは3時間のミニ耐久方式で行われ、各車両とも給油を伴う2回のピットインが義務付けられる。13時20分の決勝レーススタート時刻が近づくなか、天候は太陽が姿を見せるほどまで回復した。とはいえ気温は14度、路面温度も上昇したとはいえ21度に留まっており、難しい条件下でのレースが予想された。

決勝レースで64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTのスタートドライバーを務めたのは、大草りき選手。このオートポリス戦が、GT500で初めてスタート担当となった。大草選手はオープニングラップでポジションをふたつ上げ、13位で2周目に突入。タイヤの暖まりも良く、さらに1台をパスしてポジションを上げていく。

しかし7周目、翌8周目と連続して順位を下げてしまい、しばらく14位での走行が続く。何とか順位を守って周回していたところ、22周目に他車にトラブルが発生。そのままコースサイドに車両を止めるかたちとなり、このレース最初のフルコースイエロー(FCW)が導入される。

FCWはセーフティカー(SC)先導へと切り替わり、ここでいったん各車両のタイム差はリセット。レースは29周目からリスタートされ、ピットレーンが開放されると、そのタイミングで数台が給油のためピットインを行い、64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTは10番手まで一時的に順位を上げる。

その後、64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTは33周目にピットイン、タイヤ交換と給油を行った。ドライバー交代はせず、大草選手が連続スティントを敢行。コースへ戻った際の順位は14番手となった。

すると37周目、レースアクシデントが発生したため再びSCが導入される。コースアウトした車両を回収した後にレースは再開され、各チーム最初のピットストップを終えたころ、64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTは9番手を走行する。

その後はコースコンディションが回復するにつれ各所でバトルが激しくなるが、大草選手は終始落ち着いた走りで周回し、57周目に2回目のピットイン。給油とタイヤ交換、そして伊沢選手へとドライバー交代を行った。

ステアリングを託された伊沢選手はアウトラップでしっかりとタイヤを暖め、ポイント獲得に向けプッシュしていたところ3コーナーで痛恨のクラッシュ! マシンの損傷は大きく、残念ながらここでレースを終えることとなった。

中嶋 悟 総監督 コメント

「予選は難しいコンディションとなり、後半路面が乾いてくるなかでタイムが伸び悩んでしまった印象です。レースは予定通りに進み、あと少しでポイント圏内というところでしたが、残念ながらクラッシュで終えてしまいました。悔しい思いはありますが、2週間後に次戦のモビリティリゾートもてぎが迫っているので、しっかり準備を整えて挽回したいと思います。今大会もたくさんのご声援をありがとうございました」

伊沢拓也選手 コメント

「タイヤに熱が入り、1コーナーもいい感触で曲がれていたので、稼ぎどころととらえてプッシュしたところ、3コーナーでブレーキをロックさせて飛び出してしまいました。自分自身はまだ数周しか走ってはいませんでしたが、クルマのフィーリングがとても良く手ごたえがあっただけに、言い訳のできないミスをしてしまって、申し訳ないという気持ちしかありません」

「予選に関してはコンディションについてもいろいろな判断に関してもあまり上手くいかなかったのですが、決勝は少し温度が上がってきた後半でフィーリングが良くなってきたので、持ってきたタイヤとコンディションが合えばパフォーマンスはあると感じました。季節が進んだ次戦(モビリティリゾートもてぎ)は大変かもしれませんが、今回の分を取り返せるよう、反省して次戦に繋げたいと思います」

大草りき選手 コメント

「こういう形で決勝レースが終わってしまったことは悔しいですが、今回は初めてスタートを担当させてもらい、GT500クラスの中での混戦や、300クラスの集団に飛び込んでいかなければならなかったり、今までとは違った状況の中で走れたことで、いろんな経験を積ませてもらったレースだったと思っています」

「残り2戦に向けてもいいイメージができました。タイヤ開発に関しても厳しいレースにはなりましたが、いいところも見つかったので、そこを活かして残り2戦も頑張ります」

(text:Honda Style Web)