【ちょうどいい】最上級グレードでも250万円以内！ 身近な価格と広大な車内空間を実現した新型WR-V、大ヒットの予感
ホンダは2024年3月22日に発売する新型SUV「WR-V」を発表した。ホンダの日本国内ラインナップでは、ヴェゼル、ZR-Vに続いて第三のSUVとなるWR-Vは、安心と信頼を感じられる力強い外観デザインと、クラストップレベルの車内空間を両立している。
パワートレインは1.5リッター直列4気筒のみ、駆動方式もFFだけ。グレードはX、Z、Z+の3種類というシンプルな構成により、全グレードが200〜250万円に納まるという身近な車両価格帯を実現した。
ファッションやライフスタイルにおいても、シンプルな素材を組み合わせたり自分でアレンジして楽しむ若年層にとって、この「素材型SUV」ともいえるWR-Vは大ヒットモデルとなる予感がする。
WR-Vは「VERSATILE FREESTYLER」をグランドコンセプトに掲げて開発された。「VERSATILE」とは、多様なライフスタイルやニーズに適応できること。「FREESTYLER」は様々な制約を乗り越え、自由に自分らしいスタイルで生きることをそれぞれ表現している。
「既成概念や固定観念にとらわれず、より自由な発想で自分らしい生き方を表現する人々の想いに寄り添うクルマ」となることを目指して開発されたそう。そのうえで、すべての人が安心して運転できるダイナミック性能を備えることが目標とされた。
タフさを強調したエクステリアデザイン
エクステリアは「安心と信頼を感じられるようなデザイン」を目指して開発。フロントは、サイドのベルトラインから水平に車両前端まで伸ばしたフロントフードとスクエアなフロントグリルにより、分厚いロングノーズを実現した。
フロントノーズからリアまで、体幹を貫くような厚みのあるボディ造形とすることで、SUVらしい堂々とした佇まいを表現している。前後ライトのデザインは、四隅に踏ん張るようなワイド感を高めるデザインとし、フロントはフルLED、リアはストップランプとテールランプにLEDを採用している。
最低地上高は、クラストップレベルとなる195mmを確保。タイヤサイズはZおよびZ+が215/55R17、Xは215/60R16とされ、未舗装路や段差を走行するストレスを軽減して走りの自由度を高めている。
インテリアはシンプルながら装備充実、二室も広々！
運転席まわりはシンプルで水平基調のデザインとし、スイッチ類を中央に配置することで運転しやすい空間を実現した。運転席は、高いアイポイントによる見晴らしのよい視界と、操作しやすいステアリングやペダルの配置によるセダンライクな運転姿勢を両立した。
運転席の前方見下げ角を大きくすることで、車両前方の距離感をつかみやすくした。また助手席側のフロントフードの端が見えるよう形状を工夫し、フロントフードの前方まで見やすいデザインとするなど、運転のしやすさを追求している。
メーターまわりには、7インチTFT液晶メーターとアナログスピードメーターを組み合わせたメーターを採用。7インチTFT液晶メーターでは、スピードメーターや走行モードなどの基本情報に加え、Honda SENSINGなどの情報を見やすく表示する。
リアシートは車格を超えたゆとりある空間を目指して、頭上空間の広さをしっかり確保。ドアライニングの下部や前席シートバックの形状を工夫することで、乗り降りがしやすく、ゆとりのある足元空間を実現している。
後席のエアコンの風を後席へ届ける、リアベンチレーションを全タイプに標準装備。後席空間の快適性を高めている。
ラゲッジルームは、後席からの荷室長を確保するとともに、壁面をフラットに近い形状にしたり、床下収納を設けたりしたことで、クラストップレベルとなる458リットルのスペースを実現。多様なニーズに応えられる広々とした室内空間としている。
必要にして十分以上の運動性能、そして身近な価格設定が魅力
WR-Vは「すべての人が安心して運転できるSUV」を目指して、ドライバーの「走る・曲がる・止まる」という意思に対して的確に反応するハンドリング性、車体の安定性、快適な乗り心地を追求。人の気持ちに寄り添うダイナミック性能を目指したという。
車体は現行フィットのプラットフォームをベースとし、ホイールベースを2650mmまで延長することで優れた直進安定性と乗り心地の良さを実現。電子制御パワーステアリングやサスペンションをWR-V向けに最適化し、扱いやすいリニアな操縦性を追求した。
パワートレーンには、静粛性と高出力を両立した1.5リッター直列4気筒DOHC i-VTECエンジンを搭載。トランスミッションはCVTで、DBW（ドライブバイワイヤ）とCVTを協調制御する「G-design Shift」を採用し、リニアな加速フィールを追求した。
さらに加速時や減速時のステップシフト制御を採用するなど、CVT制御をWR-V向けに最適化することで、さまざまな走行シーンにおける心地よく安心感のある走りを実現している。
ボディカラーは全5色で、イルミナスレッド・メタリック／プラチナホワイト・パール／クリスタルブラック・パール／ゴールドブラウン・メタリック／メテオロイドグレー・メタリックを設定。このうちクリスタルブラック・パールのみが標準設定色で、ほか4色は3万8500円アップとなる。
車両価格はXが209万8800円、Zは234万9600円、最上位グレードのZ+は248万9300円。
（text：Kentaro SABASHI 佐橋健太郎）
https://www.honda.co.jp/WR-V/