【北米仕様】2024年モデルのパスポート登場!「遊べるSUV」度がさらに高まり、迫力のブラックエディションも追加
2023年10月4日、ホンダのアメリカ部門であるアメリカン ホンダ モーターは、2024年モデルの「パスポート」を発表した。従来から設定のある「トレイルスポーツ」グレードのオフロードテイストをさらに引き上げたほか、新たに「ブラックエディション」が追加設定された。
パスポートは、ホンダがアメリカおよびカナダの北米市場のみで販売するミドルサイズSUVだ。現地の区分でいうと「ミドル」サイズに分類されるが、ボディサイズは全長4839×全幅1996×全高1834mmという堂々たる体躯を誇る。かつて2022年まで日本国内で販売されていた5代目CR-Vが全長4605×全幅1855×全高1680mmだから、ひと回りどころかふた回りほど大きい。
ホンダは北米市場に多くのSUVをラインナップしており、車体の小さい順にHR-V、CR-V、パスポート、パイロット、そして先日発表されたばかりのフルEV・プロローグとなる。
そして高級車ブランドのACURA(アキュラ)ではRDX、MDX、まもなく登場予定のZDXも控えているので、ホンダ&アキュラは合計で8車種を展開することになる。さらにピックアップのホンダ・リッジラインも存在するのだから、北米地域におけるSUV人気の高さが想像できるだろう。
ミドルサイズSUVのパスポートは、パイロットと基本シャシーを共有している。両車の違いは、簡単に言うとパイロットが3列シート車、パスポートはホイールベースおよびリアオーバーハングを短くした2列シート車だ。車体が前後方向に短くなったことに加え、よりオフロードテイストを強め「遊べる」SUVとしている。
2024年モデルのパスポートは、全モデルでセンターコンソールのデザインを変更。広々とした収納スペースを備えた大型アームレストが採用された。収納スペースにはフルサイズのタブレットを入れられ、ボタン式のシフトスイッチ前方にはスマートフォンを置くだけで充電できるトレイも用意されている。
グレード展開はベースモデルのEX-L、オフロードテイストを強めたTrailSport(トレイルスポーツ)、上級志向のElite(エリート)、そして2024年モデルで新設定されたBlack Edition(ブラックエディション)の4種類となる。
パワートレインおよび駆動方式は全グレードとも同一で、3.5リッターV6 SOHC i-VTECを横置きに搭載。最高出力280馬力を発揮する。トランスミッションは9速ATで、駆動方式はi-VTM4と呼ばれる電子制御AWDとなる。
2024年モデルのトレイルスポーツは、スプリングレートの見直しやダンパーバルブのチューニングの強化、最適化されたスタビライザーバーなどを備えた専用チューニングサスペンションを採用。舗装路面における快適性や動力性能を損なうことなく、オフロードでの乗り心地を向上させた。
タイヤはパスポート初となる245/60R18サイズのオールテレーンタイヤが装着され、悪路におけるトラクション性能をアップ。18インチホイールもトレイルスポーツ専用で、ベースモデルからインセット値を変更することで前後ともトレッドを 10mm拡大、大地を踏ん張るようなワイドスタンスを実現している。
新設定されたBlack Edition(ブラックエディション)は、北米市場ではピックアップのリッジラインに設定されており、また日本市場でも先代CR-Vに設定された上位グレード。名称のとおり黒を基調とした内外装を採用し、迫力と質感を大幅にアップさせている。
エクステリアでは、ブラック塗装された専用20インチホイール、フロントグリル、ヘッドライトトリム、フォグライトアクセントを採用。またドアハンドルやサイドトリム、ウィンドウトリムもブラック塗装とされ、テールゲートには「Black Edition」のエンブレムが装着される。
ボディカラーはクリスタルブラック・パールのほか、 ソニックグレー、プラチナムホワイト、ラディアントレッドの計4色が設定される。
インテリアでは、ベンチレーション機構付きフロントシートや、ヒーター付きリアシートを採用。ステアリングホイールやシート、そしてドアパネルのレザー部分にはレッドステッチが施されるほか、ダッシュボード、ドア、センターコンソールを照らすアンビエントライトが装備される。
そのほかフロントシートとフロアマットにも、Black Editionのロゴがエンボス加工され上位グレードらしさをアピール。2024年モデル パスポートの車両価格はまだ明らかになっていないが、アメリカン ホンダ モーターでは2023年秋以降にデリバリー開始を予定している。
(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)