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【K4-GP】N-ONEオーナーズカップ参戦メンバーでチームを結成、軽自動車のお祭り7時間耐久レースに参戦!【前編】

いよいよ2023年のモータースポーツシーズンもスタート! N-ONEオーナーズカップの開幕戦は3月5日(もてぎ)ともうちょっと先ですが、1月28-29日の週末に静岡県・富士スピードウェイで開催された「K4-GP FUJI 7時間耐久」に参加してきました。

「K4-GP」とは、軽自動車をベースとするレース車両で争われる耐久レース形式のモータースポーツイベント。第一回の開催は2001年と、すでに20年以上の歴史を誇っており、近年では冬(1月〜2月)に7時間耐久、夏(8月)に5時間耐久/10時間耐久が行われています。

耐久レースとはいいつつも、参加車両のクラス毎に使用できる燃料量が厳しく定められており、『限られた燃料内でいかに燃費を良く長い距離を走るか』を競う、エコ耐久レースです。

HCM Sports Garageチームからは、232号車(JG3)と384号車(JG1)の2台が参戦。ドライバーは計10名!

そして今回、冬の7時間耐久レースに「NO(エヌオー)」クラスが新設。名称のとおり、現在日本国内では唯一となるナンバー付き軽自動車のワンメイクレース「N-ONEオーナーズカップ(NOC)」の車両によるクラスで、K4-GPにおけるレギュレーションも特例としてNOCの規定がそのまま用いられます。

つまり、NOC車両はそのままK4-GP 7時間耐久に参戦できるというわけ。そんな面白いイベント、ぜひ参加するしかない! というわけで、ふだん384号車のメンテナンスをお願いしている「HCMスポーツガレージ」からNOCに参戦しているメンバー、そしてHCMスポーツガレージのメカニックが加わりチームを結成。2台10名のドライバーで楽しんできました!

ブレーキパッドはプロジェクトミュー「TYPE HC+」をチョイス

前述のように、K4-GPは7時間耐久。NOCの車両はそのまま参戦できるけれど(というか規定により変更してはいけない)、ふだんNOCにおける富士スピードウェイの決勝レースは7周。昨年9月に行われた第12戦(富士)、優勝したマシンの走行タイムが17分51秒ですから、いくら「エコ耐久」とはいえ参戦にあたって車両のトータルメンテナンスは必須です。

というわけで、ブレーキパッドは新品を導入することにしました。ふだん僕がNOCで使用しているのは、プロジェクトミューの「TYPE HC+」で、幅広い温度域で優れた効きとコントロール性を実現したスポーツパッドです。

「TYPE HC+」はストリート〜サーキットまで幅広く対応する仕様となっており、NOC参戦においてもレースウィークに設定される専有走行(20分×2)、予選、決勝、もちろんレース前後の自走移動も含めて無交換でまったく問題なく使えています。ただ今回のK4-GPは7時間耐久ということもあり、以前より気になっていた「CLUBMAN-K」というパッドも試してみることに。

この「CLUBMAN-K」は、名称のとおりアマチュアのクラブマンレーサーをターゲットとした、軽自動車耐久レース向けのブレーキパッド。コントロール性を重視してブレーキローターへの攻撃力を抑えた仕様となっており、7時間耐久レースにはうってつけの製品です。

「TYPE HC+」では、制動時の鳴きを防ぐためにパッドの角を切除する「チャンファーカット」加工されていますが、「CLUBMAN-K」はオトコらしく(!?)角ばっている点も特徴です。

K4-GP本選前日に行われた練習走行において、CLUBMAN-Kを装着してドライブ。するとTYPE HC+に比べ、やや制動力の立ち上がりがゆっくりな印象です。というより、TYPE HC+が踏み始め初期から強く効くため、そちらに僕が慣れてしまっているというのが正しい表現かもしれません。ただし感覚を覚えてしまえば、耐摩耗性やコントロール性の高さは折り紙付きなので、安心して走ることができそうです。

いっぽうのTYPE HC+は、いつも使用していることもあって自然でで走らせやすい印象。「ガチ走り」で連続周回することを想定するならCLUBMAN-Kは最適と思われますが、K4-GPは7時間耐久といってもエコラン的要素が大きいため、ブレーキを酷使する可能性は多くなさそうです。

むしろ僕たちNOC車両が使用できる燃料量を考えると、なるべくアクセルを大きく踏み込んでの急加速はしたくありません。減速においてもアクセルオフを早めに行いブレーキの使用を抑える方向で…と考えたとき、慣れている「TYPE HC+」のほうが良いだろうと考え、7時間耐久に臨むことにしました。

素直なハンドリングとロングライフが魅力の、GOODYEAR「EAGLE RV-F」

NOCでは、2021-2022年と2年連続でGOODYEAR RV-F装着車両がシリーズチャンピオンを獲得している

タイヤは、普段からNOCで使用している「GOODYEAR EAGLE RV-F」の新品を装着。GOODYEARのサイトには、”高速道路でのレーンチェンジやワインディングで感じるミニバン特有のふらつきを抑制したタイヤ”と紹介されていますが、NOCでも装着率が年々増えている印象です。

NOCでは低燃費タイヤ(いわゆるECOタイヤ)の使用が義務付けられており、各参加者(車)が様々なメーカーのタイヤで参戦しています。もちろん市販されているフツーのECOタイヤですが、GOODYEAR RV-Fは素直かつキビキビとしたハンドリング、ロングライフや耐偏摩耗性、さらにコスト的な面からも人気を集めています。

いよいよ迎えた決勝レースのスターティンググリッド。7時間後のチェッカーを目指します

いよいよ準備万端で迎えた決勝レース。燃費が重要になる耐久レースとはいえ、7時間の長丁場はやはりイロイロありまして…。最高に楽しかった1日の模様は後編にてご紹介します!

(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎 photo:Hideo HAGIWARA 萩原英士)

プロジェクトミュー
https://www.project-mu.co.jp/ja/
日本グッドイヤー
https://www.goodyear.co.jp
HCMスポーツガレージ
https://www.hcm-sportsgarage.com