【TAS23】シビック・タイプRファンは大注目! カーボン製パーツで武装した「CIVIC Type R MUGEN CONCEPT」
「無限」ブランドのホンダ車用アフターパーツを、数多く開発・販売しているM-TECは、千葉県・幕張メッセで開催された「東京オートサロン2023」において、FL5型シビック・タイプRをベースとした「シビック・タイプR MUGENコンセプト」を展示した。
ほぼすべてのホンダ乗用車に対して製品をラインナップしている無限だが、2022年9月に発売されFL5型シビック・タイプRについてはまだ何も発表されておらず、ファンにとっては「待ちに待った」展示となった。
今回、東京オートサロン2023で初披露となった「シビック・タイプR MUGENコンセプト」だが、車名のとおり残念ながらコンセプトモデル。現時点では発売時期や価格など、具体的な販売計画は一切ないとのことだが、製品クオリティの高さはすぐにでも市販できそうなほど。
フロントまわりで目を引くのは、カーボン素材が迫力を感じさせるエアロボンネットとフロントリップスポイラー。そして上部にルーバーダクトが設けられたFRP製フロントフェンダーだ。
なかでもカーボン製フロントリップスポイラーは、2022年のスーパー耐久シリーズ最終戦(鈴鹿)で、ST-2クラスに参戦した743号車Honda R&D Challengeのシビック・タイプRに装着されていたものと同形状を採用している。
さらにリアウイングについても、翼端板部分は変更されているものの中央部分は同様にスーパー耐久参戦車両と同形状を採用するなど、まさに「レースは走る実験室」という本田宗一郎氏の言葉を思い出させる仕上がり。
サイドステップやリアアンダースポイラー、リアディフューザーといったパーツはいずれもカーボン素材が用いられており、迫力は満点。会場でも『ぜひこのまま市販してほしい!』という声が多く聞かれた。
マフラーはチタン製センター1本出しタイプを装着。先代のFK8型に設定されたチタン製スポーツエグゾーストシステムは、片手でも軽々と持ち上げることができるほど。
1本出しのテールエンド形状は、排気音抑制の関係から市販に向けては見直される可能性が高いようだが、素材についてはチタンを念頭に開発が進められているとのこと。
そのほかオイルクーラーや、脚まわりではBBS製ホイールやブレンボ製強化ブレーキを装着。『このブレンボ製ブレーキ、どこかで見覚えがあるような??』と思ったアナタは、相当なホンダ車ファン(無限ファンかも)。
じつは2019年の東京オートサロンに出展されたFK8型シビック・タイプRベースのコンプリートカー、「RC20GT」に採用されたブレンボ製6ポットキャリパーとブレーキローターが装着されている。ホイールはBBS製のRI-Dで、タイヤはミシュラン製パイロットスポーツCUP2を組み合わせる。サイズは265/30ZR19だ。
前述のように、今回の「シビック・タイプR MUGENコンセプト」はあくまでコンセプトモデルであり、装着されているすべてのパーツは暫定仕様とのこと。今後はスーパーフォーミュラで2年連続シリーズチャンピオンに輝いた野尻智紀選手にもテスト走行を依頼するというから、市販バージョンの発表を期待して待ちたい。
(photo&text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)