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【GT500】第4戦・富士、64号車Modulo NSX-GTは一時は上位進出しポイント獲得が期待されるも、悔しい11位フィニッシュ

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2022 SUPER GT 第4戦(富士スピードウェイ)
#64 Modulo NSX-GT
予選:11位
決勝:11位
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全8戦で争われる、2022年シーズンのSUPER GTシリーズ。第3戦から約2ヶ月半という長いインターバルを挟み、2022年8月6-7日の週末に第4戦が開催された。舞台はゴールデンウィークに開催された第2戦に続き、今年2度目の開催となる富士スピードウェイ。前戦の第3戦(鈴鹿)では300kmだったレース距離は、今回は1.5倍となる450kmで争われることとなり、各チームの戦略やタイヤチョイスにも大きな注目が集まった。

この第4戦までのインターバル期間に、64号車Modulo NSX-GTは走行テストを重ねてマシンやタイヤの理解度を深めたものの、予選では僅差でQ2進出を逃してしまう。11番手からスタートした決勝レースでは、戦略もハマり一時は9位を走行するも、終盤にペースをキープできず11位フィニッシュとなった。

前日の予選は、時おり肌寒さすら感じるほどの気温のなか行われたが、決勝レースが行われる日曜日も朝は曇り空。SUPER GTマシンたちのウォームアップ走行が終わり、13時をすぎてスタート進行が始まるころから急に上空が暗くなり、スコールのような降雨により路面は一転フルウェットに。

すでにマシンはグリッド上に並べられていたため、各チームとも慌ててレインタイヤをピットから運び出すことに。結果的に雨は約20分ほどで収まったが、決勝レースも波乱の展開となることを示唆するような出来事となった。

静岡県警の白バイ&パトカーが先導するパレードラップの後、降雨のため2周に延長されたフォーメーションラップを経て、いよいよ450kmの決勝レースがスタート。64号車Modulo NSX-GTは、昨日の予選Q1を担当した伊沢拓也選手がスタートドライバーを担当する。

今回の450kmレースは、各チームとも最低2度のピットインが義務付けられているが、ピットインのたびにドライバー交代を行う必要はない。つまり同じドライバーが2スティント連続走行を行うことも可能で、その作戦面においても注目が集まる。

オープニングラップでは特に大きな混乱もなく、伊沢選手は11位のポジションをキープして1周目を終える。5周目にはライバル車両がペナルティ消化のためピットインを行い、64号車Modulo NSX-GTは10番手に浮上。その後ひとつポジションを下げてしまい、11位で周回を重ねていく。

そしてレースの3分の1を超える、33周目終わりに1回目のピットインを行う。2名のドライバーによって争われるSUPER GTでは、各ドライバーがレース距離の3分の2を超えて走ることが認められていない。33周目終わりでのピットインは、この最低義務周回数をちょうどクリアしたタイミングにあたるため、規則上は第2&第3スティントを大津弘樹選手が連続して走行することが可能となる。

64号車Modulo NSX-GTは、この最初のピットインではタイヤ交換と給油のみを行い、ドライバー交代はなし。伊沢選手はそのままコースへと復帰し、連続スティントに戻っていく。その後、伊沢選手は1台にパスされて12番手となるものの、粘り強い走りを見せて59周目終わりにピットインを行った。

レース距離の約60%を走った伊沢選手から、いよいよ満を辞して大津弘樹選手へとドライバー交代。このピットインのタイミングでストップ車両が発生したためFCY(フルコースイエロー)が出るが、すぐに解除となり、大津選手は周回を重ねていく。

やがて70周を過ぎるころ、GT500クラスの各マシンが2度目のピットインに向かう場面が多くなる。ライバルたちに対し、2度目のピットインを早めのタイミングで行った64号車Modulo NSX-GTにとっては、ここがプッシュどころだ。

大津選手はGT300クラスのマシンをうまく交わしながら、着実にポジションを上げて一時は9番手まで浮上するが、残り周回が約10周となったぐらいから急速にグリップ低下に悩まされ、ペースを保つことが難しくなってしまう。終盤に2台のマシンに先行を許すかたちとなってしまい、最終的にはスタート時と同じ11位でチェッカーフラッグを受けた。

中嶋 悟 総監督コメント
「残念。1ポイントを獲ることが本当に難しいと感じています。作戦はまぁまぁうまく運んだのですが……。しっかりとこの結果を分析して、次戦の鈴鹿に向けて早速取り組んでいきたいと思います。今大会もたくさんのご声援をありがとうございました」

伊沢拓也選手コメント
「FCYのタイミングなども良く、今回はポイントが獲れると思っていたのですが、残念ながら11位フィニッシュとなってしまいました。ここまでノーポイントのレースが続いているので、次戦鈴鹿では何としてもいい結果を出すため、チームと力を合わせていきます」

大津弘樹選手コメント
「ドライバー交代のタイミングは本当に絶妙で、なんとか踏ん張ればポイントが獲れる状況だったのですが、単独走行でのペースはいいものの、GT300クラスの集団に入るとぐっとペースが落ちてしまい、終盤に順位を下げてしまいました」「今季初ポイントが獲れるチャンスだっただけに、本当に悔しいレースになりました。次戦の鈴鹿は僕たちにとって一番のチャンスのレースだと思うので、短いインターバルですがしっかりと照準を合わせていきたいです」

前半戦の総決算となる第4戦を終え、2022年シーズンのSUPER GTは折り返しを過ぎていよいよ後半戦に突入。第5戦は3週間後の8月27-28日、三重県・鈴鹿サーキットにて開催される。過去にはポールポジション獲得をはじめ、64号車Modulo NSX-GTにとっては相性の良いサーキットだけに、ぜひこれまでのフラストレーションを吹き飛ばすような走りを期待したい。

(text:Honda Style Web)

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