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【ACURA】ハイパフォーマンスセダンのTLXタイプSに、NSXのマインドを受け継ぐ「PMCエディション」が新設定

ホンダが北米市場を中心に展開する高級車ブランド、ACURA(アキュラ)。以前は標準ラインであるHONDAとのバッジエンジニアリング・モデルも多く存在していたが、現在はNSXを除いてアキュラ専用に開発された車種をラインナップする。

フラッグシップであるNSXはすでに受注が終了しているが、現行モデルとしてセダンのILX、TLX、5ドア・ハッチバックのインテグラ、そしてSUVのRDX、MDXを販売中。TLXとMDXには、NSXと同様にスポーティグレードの「タイプS」が設定されるが、さらにスペシャルなモデルとして「TLXタイプS PMCエディション」が登場した。

左右4本出しマフラーが存在感を強調するリアビュー。NSXにインスパイアされたYスポークの20インチホイールを標準装備

第二世代NSXの専用工場である、パフォーマンス・マニュファクチュアリング・センターの頭文字から名付けられたPMCエディションは、PMCの最新生産設備や職人の技によって組み上げられる限定モデルだ。

355HPを発揮する3リッターV6ツインスクロールターボや、組み合わされる10速AT、さらに全輪駆動方式SH-AWDについてはベース車両のタイプSから変更はないが、生産にあたってはホワイトボディ状態のタイプSがPMCに搬入され、内外装のとりつけやボディ塗装など、ほぼすべての作業が手作業で行われる。

ボディカラーはいずれもNSXから派生した3色が用意され、クルバレッド、130Rホワイト、ロングビーチ・ブルーパールというラインナップ。いずれもNSXと同じ工程を経てボディ塗装が行われる。

そのほかカーボンファイバー製のリップスポイラー、リアディフューザー、サイドシルガーニッシュや、グロスブラック塗装されたエンブレムを装着。またルーフやアンテナ、ドアハンドルがベルリナブラックに塗装されるほか、タイプSと同様の4本出しマフラーはテールエンドがブラッククローム仕上げとなる。

ロングブルービーチブルーパールの外装には、オーキッドの内装が組み合わされる

TLXタイプS PMCエディションのインテリアはボディカラーとセットになっており、クルバレッドの外装色にはレッドステッチが施されたエボニー内装、130Rホワイトはスポーティな印象のレッド内装、そしてロングビーチブルーパールは、ブルーのステッチが施されたオーキッド内装の組み合わせとなる。

さらにインテリア各所にカーボンファイバー製トリムパネルが装着されるほか、専用デザインのフロアマット、ミラノレザーシートが標準装備され高級感を演出。センターコンソールの下部には、TLXタイプS PMCエディション専用のシリアルプレートが装着される。

NSXの生産も手がける職人たちにより組み立てられたTLXタイプS PMC エディションは、ダイノチェック、塗装検査、悪路シミュレーションなど、品質管理プロセスもNSXと同様の手順を経てデリバリーされる。輸送中の塗料を保護するために、専用に設計されたボディカバーに包まれ、アキュラ・ディーラーへ輸送されるという。

TLXタイプS PMCエディションの車両価格は発表されていないが、ベースモデルであるTLXタイプSが5万3700ドル〜となっていることから、6万ドル前後と予想される。また期間や台数は明らかになっていないものの、限定生産であることは発表されており、2022年後半から受注をスタートするという。

(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)