【ホンダアクセス】’80年代のボーイズレーサーテイストがスタイリッシュ! 30歳のデザイナーが手がけたデカールキット
ホンダアクセスが展開する純正アクセサリーは、新型N-ONEの各グレードに合わせてそれぞれお薦めのコーディネートが用意されている。なかでもカッコよさを感じさせるアイテムが、往年のボーイズレーサーを彷彿とさせるデカールセットだ。40代以上のオーナーなら懐かしさを感じずにはいられない製品だが、デザインを担当したのは若干30歳のデザイナーであった。
(Honda Style 101号/2021年3月発売号に掲載)
愛車を自分の好みの姿へモディファイするとき、まずはステッカーを貼るというオーナーは多いだろう。そんな自動車用ステッカーに、遊び心いっぱいの製品が純正アクセサリーとして登場した。ホンダアクセスが新型N-ONE向けに用意したデカールセットは、クルマ好きでなくとも’80~’90年代を強く感じられるデザインが注目を集めている。
村上:「純正アクセサリーの開発を行うにあたって、まず先代のN-ONEに乗られているお客様のことを調べました。するとグレードごとで年齢層や趣味嗜好など全く違うことに気が付きました。そこで新型N-ONEでは、お客様が選んでくださった各グレードの持っている魅力をさらに引き立てる製品を開発していこうと決めました」
そう話してくれたのは、ホンダアクセスで新型N-ONE純正アクセサリーのデザインを担当した村上昇二さんだ。グレードごとにお薦めのカスタムスタイルを提案するという方向性において、スポーティグレードのRSは『ヘリテージホンダコーディネート(Heritage Honda Coordinate)』と決まった。
興味を引いたのは、このRS向けのみ「ホンダ」の名前が含まれていたこと。村上さんによると、これにも理由があるという。
村上:「実際にオーナーの声を聴こうと、オフ会に伺ってみたのですが、従来モデルのN-ONEをお乗り頂いているオーナーの方々は、ホンダが好きという熱が非常に強かったのです。N-ONEの特徴でもある丸型ヘッドライトに、過去のスポーツモデルのイメージを重ねていたことも印象に残りました。そこで新型N-ONEのRSに向けては、『ホンダの歴史と技術』を感じられるアイテム群を開発し、設定しました」
デカールセットに用意されたロゴが、すべて往年のホンダ車に装着されていたデザインを思わせるのはそのためだ。なかでも象徴的なのは、逆さ文字の『TURBO』ステッカーである。これをフロントバンパーに装着すると、先行車のバックミラーからは反転して通常のデザインで読むことができるのだ。
村上:「自車の高性能ぶりをアピールするアイテムとして、’80年代に流行したデザインですが、ホンダでもシティの純正アクセサリーとして採用した実績がありました。文字サイズやカラーなど、基本的にはRSへの装着を念頭に置いて開発を進めましたが、もちろん他グレードにお乗りの方にも楽しんで頂きたいです」
そのためデカールセットには、VTEC 12VALVEや4WDなど、N-ONE RSには非搭載の機能の文字も並ぶ。これには、もっとも手軽な愛車のカスタマイズとしてステッカーチューンを楽しんでもらいたいという、村上さんを中心にした開発メンバーの想いが込められている。
(photo:Akio HIRANO 平野 陽 text:Kentaro SABASHI(佐橋健太郎)