【S-Formula】3戦連続でPPスタートの野尻選手は防戦のレースで4位、笹原選手は戦い抜いて7位でチェッカー
2022 SUPER FORMULA 第4戦(オートポリス)
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#1 野尻智紀(TEAM MUGEN)
予選:1位
決勝:4位
#15 笹原右京(TEAM MUGEN)
予選:4位
決勝:7位
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2022年5月22日、全日本スーパーフォーミュラ選手権・第3戦の決勝レースが開催された。3戦連続してポールポジションからスタートした1号車の野尻智紀選手(TEAM MUGEN)は、42周のレースのうち序盤はトップを快走。15周目の終わりにピットインしてタイヤ交換を行うと、後半はペースが上がらず4位でフィニッシュ。開幕戦からの連続表彰台は惜しくも途絶えることとなった。
いっぽう15号車をドライブする笹原右京選手(TEAM MUGEN)は、予選4番手からスタートするも3つポジションを下げて7位でチェッカーフラッグを受けた。
前日の予選ではすっきりとしない空模様だったが、決勝レースが行われた5月22日、オートポリスは初夏の陽気に包まれた。午前中のフリー走行から強い日差しが降り注ぎ、決勝レース直前には気温24度、路面温度は44度に到達。オートポリスといえば、山あいに位置するサーキットだけに霧や雨など天候不順がつきもののように言われているが、今回は天気の心配はなさそうだ。
全42周で争われる決勝レース、注目されたスタートは、イン側ポールポジションから抜群のダッシュを決めた野尻智紀選手(TEAM MUGEN)がホールショットを奪取。4位スタートの笹原右京選手(TEAM MUGEN)は、スタート直後にマシンを寄せてきたライバル車両を避けるため、タイヤの一部をグラベルに落としながらも4番手で1コーナーへと飛び込んだ。
しかし後方では、最後尾からスタートしたマシンが3コーナーへの進入でアウト側へとコースアウト、スポンジバリアにクラッシュしてしまう。そのためレースは1周目から早くもセーフティカー(SC)が導入されるなど、波乱の展開を感じさせた。
SCは4周目に解除されると、野尻選手はトップをキープ。続いて2位に牧野任祐選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、3位は8番手スタートから大きく順位を上げた平川亮選手(carenex TEAM IMPUL)、そして4位に笹原選手が続いた。
最初に動いたのは笹原選手で、前半スティントを規定上のミニマムとするべく、10周目終わりにピットイン。タイヤ交換作業を早めに行い、フレッシュなタイヤでラップタイムを稼ぐ作戦を採る。
いっぽうポールポジションからスタートした野尻選手は、SC明けからも後続に対して思うようにリードを広げられず、15周目終わりにピットイン。こちらも早めのタイヤ交換を行った。
その後、ライバルたちのタイヤ交換が終了しコース上のみかけ順位と実際の順位が落ち着いてくると、野尻選手は4番手に順位を下げてしまう。その後も反撃のペースアップを試みるものの、3位のマシンが2位を急激に追い上げるスピードアップを見せ、むしろ後方から追い上げてくるマシンに対して防戦の走りを強いられる。
そのまま野尻選手は順位を守りきり、4位でチェッカー。クーリングダウンラップを終えてホームストレート上にマシンを整列させたあと、優勝した平川選手のマシンに近づき、タイヤの状況を確認するように見ていたことが印象的だった。
残念ながら開幕戦から続いていた連続表彰台は途絶えてしまったが、この第4戦では予選ポールポジションの3ポイントと4位入賞の8ポイントを合わせ、計11ポイントを獲得。シリーズポイントは67ポイントとなり、ランキングトップは変わらず堅守している。
次戦の第5戦は、2022年6月18〜19日に宮城県・スポーツランドSUGOで開催される。全10戦が予定されている全日本スーパーフォーミュラ選手権にとっては早くも折り返しのレースとなり、さらなる熱い戦いが期待される。
野尻智紀選手 レース後ミックスゾーンでのコメント
「予選ではポールポジションを獲得することはできましたが、ロングランに課題は残っていると思っていて、決勝レースは実際にそのとおりの内容となってしまいました。レース序盤からトップを走れたことは良かったのですが、走っていた感触は良いものではなく、ピットイン直前にはタイヤが厳しかったです」
「タイヤ交換後も状況としては大きく変わることはなく、ペースを上げて前を狙うというよりは順位を守るというレースになりました。今週末を通じて、マシンがタイヤへ優しくない仕上がりになっていた印象があるので、そのあたりを改善していきたいです」
「(平川選手のマシンのタイヤを見ていたのは)タイヤ交換後もとても良いペースで走っていたようなので、自分のマシンとタイヤの摩耗に違いがあるのかなと思いましたが、見たところ大きな違いは感じませんでした。同じようにタイヤは酷使されていたようなので、車体のセットアップを煮詰めていきたいです」
笹原右京選手 レース後ミックスゾーンでのコメント
「決勝レースは4番手でアウト側からのスタートでしたが、スタート直後にちょっと寄せられる形になり、自分としてはスペースがなくて左のタイヤを少しグラベルに落としてしまいました。タイヤにもマシンにも問題はなかったのですが、ちょっと残念でした。マシンの手応えはよかったので、早めにタイヤを履き替えてアンダーカットを狙いました」
「タイヤを履き替えてからは自分たちのマシンがというより、周囲のペースが速かったという印象です。順位は下げるかたちとなってしまいましたが、今回は何事もなく週末をちゃんと戦って終えられたという点で、ポジティブに捉えています。課題としては、予選順位をもっと上げたいです。今回も野尻選手がポールポジションを獲得しているので、予選1-2という形にできていれば、戦いかたも広がりますし。次戦の第5戦(スポーツランドSUGO)はすごく楽しみです」
(photo:TEAM MUGEN、text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)
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