【CIVIC】2022年内に国内販売予定の新型シビックe:HEV、欧州市場で発表。新開発2リッター直噴×2モーターを搭載
ホンダは2022年3月22日、欧州市場に導入予定の新型「シビックe:HEV」を初公開した。今回お披露目されたのは欧州仕様車だが、シビックe:HEVは2022年内に日本市場へも導入されると言発表されており、非常に注目したいモデルだ。
現行モデルで11世代目となるシビックだが、ボディバリエーションは現在のところ2種類。日本市場にも導入されているハッチバックのほか、北米市場ではセダンが販売されている。
今回、発表されたシビックe:HEV(欧州仕様)のボディ形状はハッチバックだ。「Exhilarating」をテーマにデザインされたスタイリングは、5ドアクーペともいうべき流麗なシルエットを実現した。
シビックe:HEVの外観における違いは少なく、車両前後のHエンブレムがハイブリッドシステムをイメージさせるブルー系に変更されることと、テールゲートに「e:HEV」のエンブレムが備わる部分が識別点だ。
そのほかリアまわりでは、マフラー出口をディフューザー部分と一体化させるようなデザインとし、排気系の存在感を薄めている。そのほかグリルやヘッドライトなどに変更はない。
ホイールデザインもガソリン車と同じで、タイヤサイズは235/40R18と変わらないが、装着されるタイヤはミシュラン製となっているようだ。なお、欧州市場に導入される新型シビックe:HEVは、エレガンス/スポーツ/アドバンスという3グレードで展開されるとのこと。
いっぽうインテリアでは、シフトまわりのデザインが変更されている。新型シビックが搭載するe:HEVユニットは、最新世代の2モーター式。2リッター4気筒直噴エンジンに、「発電」と「走行」を担当するふたつのモーターを組み合わせ、システム最高出力184PSを発揮する。
まもなく登場する新型ステップワゴンe:HEVに搭載されるユニットとほぼ同じと思われ、操作系はボタン式を採用。エンジン排気量が異なるとはいえ、現行モデルにてオーソドックスなシフトレバーを復活させた、フィットe:HEVとは異なるアプローチである点は興味深い。
そのほか水平基調のダッシュボードや、10.2インチHDカラー液晶パネルを採用したメーター、そして9インチのタッチ式スクリーンといった装備はガソリン車と同じ。Apple CarPlayとAndroid Autoに対応したワイヤレスシステムを搭載する。
ステアリングは3本スポークタイプで、中央下部にはステアリングヒーターのスイッチが備えられている。
2022年内にも日本市場へ導入される新型シビックe:HEVだが、気になるのは実質的に「シビックセダン・ハイブリッド」といっていいインサイトの存在だ。2018年に発売された現行インサイトは、先代となる10代目シビックと基本設計を共有するハイブリッドセダンで、おそらく新型シビックe:HEVの導入とともに、日本国内の新車ラインナップからインサイトの車名は消えることとなる。
新型シビックe:HEVの導入を楽しみにするいっぽう、オーソドックスなセダンボディや税制面でより経済的な1.5リッターエンジンを搭載するなど、インサイトならではの魅力も大きいだけに、今後の動向にも注目したい。
(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)