【デイトナ24h】ウェイン・テイラー・レーシングのACURA ARX-05、予選レース1位で24時間の決勝レースに挑む
アメリカにおけるモータースポーツ・シーンの開幕を告げる、「デイトナ24時間」のレースウィークが始まった。フロリダ州デイトナビーチにあるデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開催されることから「デイトナ24時間」の愛称で呼ばれる同レースだが、正式には『IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権』の2022年シリーズ第1戦となる。
1991年以降、高級腕時計メーカーのRolex[ロレックス]がタイトルスポンサーを務めていることから、正式タイトルは『ロレックス24時間耐久』となるこのレースは、ル・マン24時間、スパ・フランコルシャン24時間とあわせ、「世界3大耐久レース」とも呼ばれている。
決勝レースで優勝したドライバーには、腕時計のロレックス・デイトナが贈呈されることでも知られる「デイトナ24時間」に、ホンダはアキュラ・ブランドのマシンでエントリー。
今年のデイトナ24時間耐久レースはDPi/LMP2/LMP3/GTDPRO/GTDの全5クラスによって争われ、最上位カテゴリーとなるDPiクラスに2台のACURA DPi、そしてGTDクラスに1台のACURA NSX GT3が参戦している。
今年のデイトナ24時間は、2022年1月29〜30日に決勝レースが行われるが、その前週末である1月21〜23日に『Roar Before the 24(ロア・ビフォア・ザ・ロレックス)』が行われた。「ロア」とは大きな声を上げる、叫ぶ、などという意味を持つが、24時間の決勝レースに向けてのテスト走行がメインとなる。
そして昨年大会より、この『ロア・ビフォア・ザ・ロレックス』の最終日には、100分間のミニレースが行われ、このリザルトによって翌週に行われる決勝レースのグリッドが決定する。各チームとも、決勝レースには3名ないし4名のドライバーで参戦するが、この予選レースは2名のドライバーによって争われる。
まず1月22日に、この予選レースのグリッドを決定するための予選セッションが行われ、最高峰のDPiクラスでは5号車キャデラックDPi-V.Rがトップタイムを記録。ウェイン・テイラー・レーシングの10号車コニカミノルタ・アキュラARX-05は2番手となった。なお5番手には、日本人ドライバーの小林可夢偉選手がドライブする48号車キャデラックDPi-V.Rがつけている。
そして翌日の1月23日、午後2時05分に100分間の予選レースがスタート。デイトナ・インターナショナル・スピードウェイは、NASCARではオーバルコース(正確にはトライオーバル)として使用されるが、このデイトナ24時間ではインフィールドセクションも組み合わせたレイアウトで行われる。
予選レースは、序盤から10号車コニカミノルタ・アキュラARX-05と、5号車キャデラックDPi-V.Rの2台によるトップ争いが展開された。2台はテール・トゥ・ノーズのバトルを展開していたが、10号車アキュラARX-05がトップチェッカー。2位は5号車キャデラックとなったが、最終的には7秒9の差をつけた。
この予選レースの結果により、10号車コニカミノルタACURA ARX-05(リッキー・テイラー/フィリペ・アルバカーキ/アレクサンダー・ロッシ/ウィル・スティーブンス)は、ポールポジションから翌週のデイトナ24時間レースに挑むこととなる。
なおGTDクラスに参戦した、66号車グラディエント・レーシングのACURA NSX GT3(K.シンプソン/T.ベクトルシェイマー)はクラス16番手でチェッカーフラッグを受けている。
今年のデイトナ24時間は、2022年1月29日の13時40分に決勝レースがスタート。24時間後のチェッカーフラッグを目指す長い戦いの火蓋が切って落とされる。
(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)