【TAS22】オートテクニックジャパン、懐かしのシティ・カブリオレと、未来の電動ハイブリッド2輪車「e-BIKE」を展示
今年、創立40周年を迎えたオートテクニックジャパンは、東京オートサロン2022において電動自転車「e-BIKE」を出展。さらに自社の設立とほぼ同時期に発売されたモデルとして、1984年式シティ・カブリオレを展示した。
オートテクニックジャパンという社名を聞いてもピンと来る人は多くないかもしれないが、ブルーの「ATJ」ロゴマークは見たことがあるという人も多いだろう。
オートテクニックジャパンは四輪車・二輪車・汎用製品の研究開発・品質保証をサポートしているテストプロデュースカンパニー。モータースポーツでは、SUPER GT GT500クラスに参戦中のTEAM KUNIMITSU/STANLEY NSX-GTのメンテナンスサポートを行っている。
1984年8月に発売されたシティ・カブリオレは、コンパクトカーのシティに追加されたモデル。手動開閉式のソフトトップを持ち、オープン時にはオーバーヘッド・バーが残る独特のフォルムが特徴だった。
リアウインドウはキズがつきにくく、後方視界に優れたガラス製を採用し、トランクルームも独立式とされるなど、カブリオレ化するにあたっての専用装備も多く、大切な書類などを入れておくキー付車検証ポケットが新規に設けられるなど、実用性も高かった。
そんなシティ・カブリオレの内外装各部には、「エンちゃん人形」が飾られている。これは現在のオートテクニックジャパンが、クルマづくりのおいて開発・テストに携わる分野を示したもの。創業当初は走行試験から始まったというオートテクニックジャパンだが、現在では車両全体の開発に関わっていることが理解できる。
そして本来の展示(!?)である「e-BIKE」は、これまで四輪車・二輪車・汎用製品の研究開発サポートをを担当してきたオートテクニックジャパンが、自社開発したコンセプトモデル。メインフレームはアルミキャスト製を採用で、メインフレームの上下にバッテリーを搭載する。
ボディサイズは全長1950×全幅800×全高1120mm。ホイールベースは1330mmで、パワーユニットには一軸式ミドルモーターを搭載する。定格出力は750W、最大トルクは100Nmを発揮し。ふたつのバッテリーによる走行距離は100kmとなっている。
左右にペダルが備わっていることからわかるように、もちろん人力で漕ぐことも可能。自転車×バイクのハイブリッドサイクルだ。残念ながら、現時点でe-BIKEの商品化の予定はないとのことだが、市販車両の研究開発およびテスト、さらにモータースポーツの分野でも「バイプレイヤー」として活躍するオートテクニックジャパンの今後に注目だ。
(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)