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【STEP WGN】シンプルなフォルムに魅力が満載!! 新型ステップワゴンAIRを全33点の写真で紹介

2022年1月7日、ホンダは新型「STEP WGN(ステップワゴン)」の車両概要をホームページ上にて初公開した。正式発表・発売は2022年春の予定となっており、パワートレインや主要諸元などといった詳細なスペックについては不明だが、外観および内装が明らかにされた。

そして自動車メディアに向けては、新型ステップワゴンの実車を用いての事前説明・撮影会が行われ、本誌ホンダスタイルも参加した。会場には6代目となる新型ステップワゴンの「AIR」および「SPADA」の2台が展示され、細部までじっくりと見ることができた。

まずは標準モデルのAIRから、多くの写真で新型ステップワゴンの魅力を紹介していこう。

原点回帰の箱型フォルムは全車3ナンバー!? 縦型テールレンズが復活

外観では、遠くからでも「ステップワゴン」とわかるボディスタイルは健在。従来モデルに比べてシンプルなフォルムが印象的だ。ショルダーラインの位置は高められ、また水平基調が強められたことで、ウィンドウの面積が小さくなってボディの分厚さが強調されている。

なおボディサイズは正式な数値が明らかにされていないが、このボリューム感からすると全幅1700mmは超えているのでは…!?という印象を受ける。とはいえ、取り回しの良さは歴代ステップワゴンの利点でもあるので、あまり気にしすぎる必要はないのかもしれない。正式発表が待たれるところだ。

フロントフェイスは、近年のホンダ車に共通する「穏やか顔」。一時期は、鋭角なヘッドライト形状が主流となったが、新型ステップワゴンでは素朴な雰囲気だ。フロントグリルの面積は最小限に抑えられ、Hマークの下部をあえてはみ出させることで存在感を強調している。

リアまわりでは、初代&2代目ステップワゴンにおけるアイデンティティでもあった「縦型テールレンズ」が復活したことがポイントだ。なお従来モデルに採用された2分割テールゲート「わくわくゲート」は、新型ステップワゴンには採用されていない。

オーソドックスなインパネまわり。スタートボタンは右側へ移設

電磁式パーキングブレーキを採用したことで、運転席の足元まわりはスッキリとした

続いてインテリアを見ていこう。運転席まわりでは、メーターやスイッチ類の配置が大きく変わった。最大の変化は、おそらくもっとも使用頻度の高い「エンジンスタートボタン」がステアリングの右側に移設されたことだ。

これまでホンダ車では、車種ごとにスタートボタンの位置が右だったり左だったりと統一されていなかった。同じミニバンであってもフリードは右、ステップワゴンは左というようにバラバラで、企業としての統一見解よりも、各モデルの開発責任者(LPL)の考え方や信念が強く反映されていたといえる。

エンジンスタートスイッチはステアリングに対して右側に変更された

もちろん一般ユーザーにおいて、複数のホンダ車を日ごとに乗り換えるというケースは限られるし、所有台数が1台であればスタートボタンの位置が左右どちらにあっても「慣れ」の問題ではある。ただホンダのなかでもスイッチの配置場所については議論があったようで、近年に登場した車両はすべて右側へと変更されている。

2020年に登場した現行フィット、そして2021年にフルモデルチェンジを行った現行ヴェゼルも、それまでの左側から右側へと場所が変更された。ほぼすべての車両で電磁式パーキングブレーキ(EPB)が採用されていることと合わせ、EPBスイッチをシフトレバー近くに配置するいっぽう、スタートボタンは右側というレイアウトの統一が進められている。

そのほかインパネまわりでは、まずメーターの位置が変更された。従来はダッシュボード上に小物入れを設置していたこともあり、デジタル式メーターは天地に薄い形状とされていたが、新型ではメーターは10.2インチの液晶ディスプレイを採用し、ステアリングの上半分から見えるオーソドックスな位置とされた。

スイッチ類はセンターコンソール上に集約され、CVTが組み合わされるガソリンエンジン車はセレクターレバーの左側がエアコンの操作系、そして右側には上からECONのON/OFF、アイドリングストップのOFF、そして電磁式パーキングブレーキのスイッチが縦に並ぶ。

『ホンダ史上最大の室内空間』を実現したシートアレンジ

シート配置は従来同様の3列で、展示車両のAIRは2列目シートをキャプテンタイプとした7名定員。歴代モデルで築いてきた「家族のための大空間」を進化させ、自分の家にいるような居心地の良さと、新たな使い方が見つかる自由な空間を実現したという。

シート表皮は、AIRとSPADAともに「FABTECT(ファブテクト)」と呼ばれる素材を採用。表面に撥水撥油加工を施すことで、汚れものなどの掃除が容易になる特徴をもつ。

このファブテクト素材は、従来モデルのSPADAが2020年1月のマイナーチェンジで採用していたが、新型では全車に採用。AIRは暖かみのあるカラーとすることで、リビングのように過ごせる明るい室内空間とした。

そして新型ステップワゴンにおいて、大きく魅力を高めているのがシートアレンジだ。3列目シートを床下収納式としている点は従来モデルと同様だが、2列目シートが前後のロングスライド、さらに内側への横スライドを可能としたことで、多彩なバリエーションが実現された。

新型ステップワゴンは、家族それぞれのライフスタイルを素敵に引き立てる存在

開発陣によると、6代目となる新型ステップワゴンのターゲット層は「30~40歳の子育て世代」。ファミリーユースのミニバンという基本コンセプトは初代ステップワゴン以来変わっていないが、変わったのはミニバンという車種の位置づけだ。

初代ステップワゴンが登場したのは1996年のこと。現在の「子育て世代」は、かつて自身の親がミニバンに乗っていたというケースも多く、幼少のころから慣れ親しんでいる「ミニバンユーザーの第二世代」だ。ミニバン体験が誰よりも豊富な世代に受け入れられるべく、新型ステップワゴンでは「#素敵な暮らし」をグランドコンセプトに掲げ、家族みんなが安心と自由を感じ、生活が広がるように感じられるクルマを目指して開発されたという。

次回はそんな新型ステップワゴンのもうひとつの顔、SPADAについて紹介する。

(photo:Kiyoshi WADA 和田清志、text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)

新型ステップワゴン 公開ページ
https://www.honda.co.jp/STEPWGN/new/