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【GT500】シーズン最終戦に挑んだ64号車Modulo NSX-GT、ピット作業でのタイムロスもあり12位でチェッカー

いよいよ2021年のSUPER GT最終戦の決勝レース。迎えた11月28日(日)も、富士スピードウェイは快晴の天気に恵まれた。最終戦とあって朝から多くのファンがサーキットに駆けつけ、もちろんコロナ禍以前には及ばないものの、少しずつかつての盛り上がりが戻りつつあるように感じられた。

グリッドボードを持つModuloスマイルの瀬谷ひかるちゃん

そんななか、13時のフォーメーションラップから66周で争われる決勝レースがスタート。スタート時点の気温は13度、路面温度は22度だが、レースが進むにつれ下がっていくことが予想され、この気温や路面温度にどれだけ対応できるかも勝負の分かれ目となる。

15番グリッドからのスタートとなった64号車Modulo NSX-GTは、伊沢拓也選手がスタートドライバーを担当。伊沢選手はオープニングラップから積極的にライバル車両を追い、1周目に2つポジションを上げ、13番手でメインストレートに戻ってくる。

さらに前を追っていきたいところだったが、4周目の終わりに他車のアクシデントに巻き込まれるかたちで前を塞がれてしまう。しかしベテランらしいドライビングでなんとか抜け出し、粘り強く周回を続けていく。その後もセーフティカーが入ったり、ペナルティを受けるマシンなどにより少々の順位変動はあるものの、安定したペースで走行を続けていく。

レースの約1/3となる22周目にピットインを行い、給油とタイヤ交換、そして大津選手にドライバー交代をしてコースに復帰。しかしピット作業時にタイムロスがあり、14番手までポジションを落としてしまう。

ロングスティントなった大津選手だが、タイヤマネージメントをしながらできるだけペースを上げて前を行くライバルたちを追い上げていく。その後、アクシデントで後退するマシンがあり、64号車Modulo NSX-GTは12位でチェッカーを受けた。シーズンの締めくくりに相応しいレースにすることができず、悔しい最終戦となった。


中嶋 悟 総監督コメント
「大事な最終戦でしたが、残念なレース運びで思うような結果を得ることはできませんでした。1年を通して結果が残らない苦しいシーズンとなりましたが、来シーズンに向けてさらに努力して、ここ数年果たせていない優勝という目標を達成できるように、また頑張っていきたいと思います。今シーズンも大変多くのご声援をありがとうございました」


伊沢拓也選手コメント
「昨日から比べるとクルマとしてはだいぶ進歩できていて、それほど悪くはないペースで走れたかと思います。とはいえポイントを獲得できるほどのスピードはなく、あまりできることがないまま終わってしまいました。いい締めくくりにできず残念です」

「今年はポイントもほとんどとれないレースばかりで、個人的にはとても残念なシーズンだったとしか言えません。そんななか、ファンの皆さんには毎戦温かい応援をもらって、1年間を無事に戦い抜くことができました。皆と喜びを分かち合うことはできませんでしたが、来年いい結果を出すための今年だったと思って、また頑張っていきたいと思います。今シーズン応援ありがとうございました」


大津弘樹選手コメント
「僕が担当する後半スティントに関してはアンダーカットを狙って早めにピットに入りました。ピット作業が良ければいい位置でコースに戻れたのではと思いますが、今回はピット作業でのロスが大きく、最後まで取り戻せませんでした。もう少しいい成績で終えたかったので、悔しい最終戦になってしまいました」

「今シーズンは様々なトライを重ねて、結果的にポールポジションは獲れましたが決勝では昨年よりもいい成績を出すことができませんでした。僕たちと同じか、あるいはそれ以上にライバル勢の開発も進んでいます。その差を埋めるには、もっともっと努力しないといけないと実感したシーズンでした。今シーズン、1戦延期はありましたが、皆さんの応援のおかげもあって無事に全8戦を終えることができました。この経験を来年に活かせるように引き続き頑張ります。応援ありがとうございました」

ファンからの応援メッセージを掲げる伊沢拓也選手(左)、大津弘樹選手(右)。傍に立っているのはModuloスマイルの瀬谷ひかるちゃん(左)と、KENWOODレディの結城みいちゃん(右)だ

(text:Honda Style magazine)