【21PPIHC】第99回パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムの予選が終了
1916年の初開催以来、今回で99回目を数えるパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(パイクスピーク)が開幕し、6月24日(木)、3日間にわたる練習走行&予選セッションが終了した。
パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムは、アメリカ・コロラド州にある標高4302mを誇るパイクスピークという山で行なわれているヒルクライムレース。
そのスタート地点は標高2862mで、約20km先のゴールとなる山頂まで156のコーナーがあり、その標高差は約1500mとなる。ゴール付近では酸素が薄く、エンジンの出力は約30%低下するといわれている。
例年通り、今年のパイクスピークも6月21日(月)の車検日から公式スケジュールがスタート。22日(火)からの3日間にわたって練習走行&予選が行われた。
この練習走行及び予選は、その20kmの競技区間をロア、ミドル、アッパーの3つのセクションに分け、エントラントも3つにグループ分けした合計3グループが、各日ごとにそれぞれのセクションを入れ替えながら走行を行うこととなる。
この走行セッションは、日の出前の午前5時半から、このパイクスピーク・ハイウェイの営業が始まる30分前の午前8時半までの3時間が走行時間となる。この3時間のうちに参戦車両は1台ずつのタイムアタックを行い、全車がセクションのゴール地点に上がったら、セクションのスタート地点まで一斉に降り、そこから再びワンカー・アタックを繰り返す。
ちなみにボトムセクションの走行は、そのまま予選セッションともなって、このボトムでのトップタイムを出したものから決勝レースの進行が決められる。
6月24日(木)は早朝の降雨により、3日目の予選セッションに臨んだタイムアタック1およびアンリミテッドクラスの車両には厳しい予選結果となってしまったが、これで全選手の予選タイムが出そろい、「Fast 15」と名付けられた予選上位15名が発表された。
4番手には、ロビン・シュート選手(#49 2018年式 Wolf GB08 TSC-LT/3分55秒149/アンリミテッド・クラス)、そして14番手にアキュラNSXのニック・ロビンソン選手(#173 2017年式 Acura NSX/4分18秒176/エキシビジョンクラス)の2台がこれに入った。
今年のパイクスピークは、まずエキシビジョンクラスの8台がリバース・タイム順に走行、続いてポルシェ・パイクスピーク・トロフィクラスの5台もリバース・タイム順にスタートした後に、それ以外の全クラスの車両が予選タイム順にスタートすることとなっている。ニック選手は6番手のスタート。シュート選手は17番手での出走が決定した。
ホンダ社内チームのジェームズ・ロビンソン選手(#902 2019年式 Acura NSX/4分40秒067/タイムアタック1)は36番手、筑波のFFレコード記録を持つウイリアム・オゥーヤン選手(#13 2012年式 Honda Civic/4分42秒324/アンリミテッドクラス)は37番手でスタート順が確定。
今回ルーキー参戦のブレッド・リッキー選手(#29 2000年式 Honda S2000/5分15秒008/アンリミテッド・クラス)ともにこの雨の予選を強いられ、スタート順は53番手となった。
ホンダ社内チームの2台のTLXは、ジョーダン・ギター選手(#735 2021年式 Acura TLX/4分37秒566/エキシビジョンクラス)は、最も速い3番手スタートとなる。
そしてジャスティン・ランバート選手(#113 2021年式 Acura TLX/4分47秒759/パイクスピーク・オープンクラス)は44番手。
99回目を数えるパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムは27日(日)に決勝日となっており、当日は朝7時半から決勝レースがスタートとなる。
(photo&text:Yoshiaki AOYAMA 青山義明)