【愛車日記】S2000に最新ディスプレイオーディオ装着! 20周年記念オーディオリッドの奥は小物入れに!
1999年に登場し、今年で発売から22年めを迎えたホンダのピュアスポーツ・S2000。専用開発されたシャシーにF20C/F22Cエンジンの組み合わせは、今なお唯一無二といっていいドライビングプレジャーを楽しませてくれます。
そんなS2000ですが、オーナーにとって悩みの種といえるのが「ナビゲーションシステム」ではないでしょうか。
というのもS2000の純正ナビは、当時の主流だったDVDナビ。ホンダでも地図データの更新はサポートしていましたが、バージョンアップDVD-ROMは2011年9月発売のVer.8.18で終了。
同ディスクに収録されている地図データは2010年12月版なので、すでに10年以上が経過しています。それ以前に定番トラブルでもある『結露又はディスクが汚れています』が発生し、地図データを読み込むことすらできないと悩まされたオーナーも多いのではないでしょうか。
ならば市販品の2DINナビなどに交換すればいいかというと、スペースの問題で厳しい。S2000のインパネ裏側には、助手席側の吹き出し口へ繋がるエアコンダクトが収められていて、一般的な2DINデッキを装着するには奥行きが足りないのです。
そのためダッシュボードから飛び出す形の2DINナビマウントキットを設定しているショップもありますが、できれば純正ダッシュの形状を残したいというオーナーも多く、そんな場合に使用されてきたのが7インチのポータブルナビでした。これならば純正ナビの場所へスマートに収めることができるうえ、最近は価格的にも手ごろな製品が多く販売されているからです。
ただポータブルナビを埋め込む場合、大抵はオーディオとの連携ができません。さらに地図データのアップデートも面倒です。そこで注目したいのが、スマートフォン(スマホ)と接続するディスプレイオーディオです。ナビ機能はスマホのアプリに依存するから、基本的に常時最新の地図データが使用可能。さらに普段スマホで持ち歩いている音楽が、そのまま車内で楽しめるというメリットがあります。
今回僕が購入したのは、アルパインから新発売されたディスプレイオーディオ「DA7」です。FM/AMチューナーは本体に内蔵されており、Apple CarPlayおよびAndroid Autoに対応してるため、スマホを接続すればアプリのナビや音楽再生が楽しめます。さらに別売のカメラを接続すれば、車両後方を映し出すことも可能。タッチパネルのほか付属マイクによる音声認識でも操作が行える点は、車載を前提にしたディスプレイオーディオならではです。
筐体いっぱいの画面サイズを誇るDA7。画面下部にはオーディオやハンズフリーなどのスイッチが並びます。これらもボタン式の物理スイッチではなく、タッチキーによる操作です。
それではさっそく装着作業を開始します。今回は別取材も兼ねて、S2000を得意とする『イーグルショップ浦和』さんにお邪魔していたため、そのまま作業をお願いしました。
まずはシフトノブとセンターコンソールを外し、オーディオリッド、1DINオーディオ、インパネと外していきます。1DINオーディオは今後必要がなくなるために取り外し、小物入れスペースとします。ここにスマホを収納できたら車内がスッキリしますしね。
取り外した純正ナビをDA7と並べて比較してみると、なんと大きさはほぼ同じ。奥行きはDA7のほうがやや小ぶりなくらいです。サイド部分のブラケット装着穴も、ご覧のとおり完璧に一致します。じつはS2000の純正ナビも同じアルパイン製で、それもDA7を選んだ理由のひとつ。すなわちDA7は、S2000オーナーのために作られた製品といっても過言ではない!?
ディスプレイオーディオ本体を装着するためには、純正ナビ奥のボックスを加工し、電源やラジオアンテナ、USB、外部マイクなどのケーブル類を通す穴を開ける必要があります。今回は装着しませんが、別売で設定されている外部カメラやデジタルパワーアンプ(3月発売予定)を追加することも想定し、取り付け穴を拡げていきます。
ケーブル類を通す穴をホットナイフで拡げたら、エッジ部分をリューターなどで美しく整えます。もちろんディスプレイオーディオを装着すれば見えなくなってしまう部分ですが、そんな部分まで拘るのはS2000のプロショップである「イーグルショップ浦和」ならでは。オーディオやナビのインストールについても、数々のメニューが用意されています。
ディスプレイオーディオ本体の背面に各種ケーブルや配線を繋いでいきます。ステアリングコラム右側に備わる純正ナビ/オーディオのボリュームやミュートスイッチは、ガレイラ製のアタッチメントキットを使用してコントロール可能にしました。
そして無事にDA7が純正ダッシュボードに装着されました! 別売の地デジチューナーを購入して接続すれば、車内でTV映像も楽しめます。もちろんドライバーは運転中に見てはいけませんよ! 電話やメールが着信した際は自動で画面が切り替わるなど、非常に便利。
ちゃんと通電していることを確認してから、周囲のパネルを装着します。ご覧のようにジャストフィット! 純正ディスプレイオーディオと言ってもわからないくらいです。起動時には、このようにアルパインのロゴが浮かび上がります。
音声認識操作やハンズフリー通話に使用するマイクは、クリップにてサンバイザーに装着。ワイヤーケーブルはAピラー内に隠してスマートに装着しました。
CD/MDの純正1DINオーディオは以前から社外品に交換していましたが、今回はこれも撤去。小物入れにするため1DINケースを別途購入して装着しました。ケースの外フチ部分は、S2000のポケットのほうが若干大きいため、周囲にパネルを装着しています。
ディスプレイオーディオと接続したスマホをポケット内に収納したいため、この1DINケースの奥に穴を開けてUSBケーブルを通します。僕はiphoneユーザーなので、このUSBジャックに短めのLightningケーブルを繋いで接続します。なおiphone SEの場合、L字型のジャックを持つケーブルでないと1DINケース内にiphone本体が収まりませんでした。
以前にも紹介していますが、オーディオリッドは『S2000 20th Anniversary』に交換ずみ。表面がブラック仕上げとなり、周囲のインパネとのコーディネートが気に入っています。もう完売してしまっているのが残念ですが…
インパネへの設置が終わったら、残るはトランクルームです。DVDナビユニットはステーごと除去したのですが、そうすると穴のあいたトランク内装が残ってしまうのがちょっと気がかり…。ふだん他人に見せる場所ではないので、気にしなければそれでいいのですけど。
(現時点ではあまりにもトランク内が散らかっているので、後ほど写真を追加します💦)
「20年目のマイナーチェンジ」を掲げて開発された、ホンダアクセス『S2000 20th Anniversary』パーツを中心に装着してきた愛車S2000の2021年モデル化計画ですが、今回の最新ディスプレイオーディオ装着はかなり満足度の高いモディファイとなりました。
なんといってもナビ画面が明るく広くなったことに加え、Apple CarPlay/Android Auto対応となったことが大きいです。スマホ以外にもBluetoothでデジタルプレーヤーを連携させられるため、スマホでナビアプリを使用しながらBluetooth接続で音楽を楽しむことも可能。
バックカメラ用入力のほか汎用AUX入力も用意されているので、こちらにOBD接続で水温や油温などの車両情報を表示させて追加メーターとして使用しても面白そうですね!
(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)