大型バイク・デビューやリターンライダーには最適!? 扱いやすさ満点のオールラウンダー「NC750X」が新型へ
ホンダは、扱いやすい力強いトルク特性と燃費性能に優れた直列2気筒745ccエンジンを搭載したアドベンチャーモデル、NC750Xをフルモデルチェンジし、2021年2月25日より全国のHonda Dream店で販売を開始する。
NC750Xとは、2012年に登場したNC700Xにルーツを持ち、スリムな車体とアップライトなポジションが特徴。2014年にはビッグマイナーチェンジで排気量が750ccとなり、2016年にもマイナーチェンジが行われた。今回の新型は実質２世代目となる。
基本的なスタイリングイメージは従来モデルから継承されるが、新型では機関系も含めてフルモデルチェンジ。並列2気筒のエンジン型式や排気量に変更はないが、電子制御スロットルの初採用や吸排気系の変更などで最高出力は4psアップして58ps/6750rpm、最大トルクは0.1kg-mアップの7.0kg-m/4750rpmを発揮する。
DCT車のギアポジションは右手親指でコントロール。キルスイッチを下に押すとセルスターターによりエンジンが始動する
トランスミッションは通常の6速マニュアルに加え、デュアル・クラッチ・トランスミッション（DCT）を搭載した仕様も引き続きラインナップ。左手によるクラッチワークから解放されてエンストの心配がなくなることは、大型バイク・デビューや久しぶりのリターンライダーにとっても魅力的だろう。
DCT車には左手のクラッチレバーが存在しない。走行モード切り替えスイッチは親指で操作する
ライダーをサポートする電子制御技術として、スロットルバイワイヤシステム（TBW）を新採用。ライダーの好みやさまざまなシーンに応じて走行フィーリングを任意に選択できるライディングモードを搭載した。また、6速マニュアル車には、クラッチレバーの操作荷重軽減など快適性に寄与するアシストスリッパークラッチを新たに採用している。
NC750Xが人気を集めている要因のひとつである、メットイン機構はさらに充実。容量は1リッター拡大されて23リッターとなり、ちょっとしたテントくらいなら楽々と収納できる。日常的な使い勝手とともに、ツーリング重視のライダーにとっても魅力的な装備といえる。
ボディカラーはいずれも３色で、アクティブな印象のグランプリレッド、洗練された印象のパールグレアホワイト、そしてタフで重厚な印象のマットバリスティックブラックメタリックをラインナップ。
新デザインとなった液晶メーターには、バッテリー電圧や平均車速などの表示情報を追加。幅広いシーンにおける使い勝手を高めている
大型バイクながら取り回しに優れ、さらに14リッターの燃料タンク容量によりロングツーリングも快適にこなすNC750X。車両価格はNC750Xが92万4000円、クラッチワークから解放されるDCTを装備したNC750X Dual Clutch Transmissionは99万円となる。
（photo：Yoshiaki AOYAMA 青山義明、Honda／text：Kentaro SABASHI 佐橋健太郎）