【TAS21】ホンダアクセスが発表した新型N-ONE『K-CLIMB』の向こうに、次期Modulo Xが見えてくる!?
ホンダ車用純正アクセサリーの開発・販売を手掛けるホンダアクセスは、新型コロナウィルスの感染拡大によりオンライン開催となった『東京オートサロン2021 バーチャルオートサロン』において、2台のコンセプトモデルを出展した。そのうち、新型N-ONE RSをベースに制作されたのが「K-CLIMB(ケイクライム)」だ。
2020年11月にフルモデルチェンジを受けて登場した新型N-ONE RSをベースに、ヒルクライムレースへの出場をイメージして制作されたコンセプトモデルが「K-CLIMB(ケイクライム)」である。
パワーじゃない楽しさ、思い通り曲がる、軽の底力を魅せることをテーマに開発され、外観では前後バンパーのほかボンネットやフロントグリル、前後オーバーフェンダー、テールゲートスポイラーを交換。脚まわりではサスペンションが社外の車高調整式へと変更され、ホイールやマフラーも交換。インテリアにはロールケージが装着されている。
外観を細かく見ていくと、ボンネットはベース車両と同形状ながらカーボン製へと素材を変更し軽量化。フロントグリルおよびフロントバンパーは、Hエンブレムやナンバープレート装着位置を運転席側にオフセットすることで開口部を拡大、ラジエターやタービン本体に走行風を導き、冷却性能を向上させている。
このHエンブレムやナンバープレートを運転席側に移動するデザインは、1983年に登場したシティ・ターボⅡを彷彿とさせるもの。もっともシティ・ターボⅡの場合はエンブレムやナンバープレートを”助手席側”へオフセットさせていたが、K-CLIMBのバンパーには、そのシティ・ターボⅡの愛称だった「ブルドッグ」の文字も記されている。
そのほか車体には新形状の大型テールゲートスポイラーやセンター出しマフラーに対応したリアバンパー、そして前後オーバーフェンダーを装着。先代N-ONEに設定されたコンプリートカー「N-ONE Modulo X」の純正ホイールに、YOKOHAMAのECOタイヤ・FLEVAを組み合わせている。
前後のサスペンションはHKS製のHYPER MAX車高調整式サスペンションを装着。ステッカーを見るとスポーツ性能に特化した『MAX Ⅳ SP』だが、2020年1月時点ではN-ONEあるいはNシリーズ用に設定されているのは『S-style C』のみ。ひょっとすると今後、HKSから新型N-ONE用として発売される製品かもしれない。
リアの脚まわりも、HKS製HYPER MAX車高調『MAX Ⅳ SP』を装着。ホンダ車ではS660のほかS2000、FK8型シビック・タイプR、FK7型シビックハッチバックに設定されているサスペンションで、前後30段の減衰力調整機構のほか数々の機能を備える。
さらにセンター二本出しとされたエキゾーストもHKS製で、カーボン素材を使用したリアバンパーはテール形状に合わせてデザイン。いかにもスポーティなコンパクトハッチバックらしいフォルムを演出している。
今回発表された、新型N-ONE RSをベースとした「K-CLIMB」は、ヒルクライムレースへの参加をイメージしたあくまでもコンセプトモデル。しかし製作にあたっては、ホンダアクセスのコンプリートカー「Modulo X」の開発で培われた空力と脚まわりのエッセンスを取り入れて……と発表されている。
脚まわりやマフラーに社外品を装着するなか、外観においてもっとも目立つポイントといっていいホイールに先代N-ONE Modulo Xのものを流用している点は、なにかしらのメッセージが込められていると考えるのは深読みしすぎだろうか!?
東京オートサロン2021 バーチャルオートサロン開催概要
OPEN: 2021年1月15日(金)9:00
CLOSE: 2021年11月30日(火)予定
公式サイト: https://www.tokyoautosalon.jp/2021/
ホンダアクセス特設サイト:
https://www.honda.co.jp/ACCESS/events/autosalon2021/
(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)