「世界最速FF」の制動力とフィーリングを大幅アップ! FK8型シビック・タイプR専用オリジナルブレーキKITが登場
2017年に登場した現行モデルのFK8型シビック・タイプRは、2020年モデルとして外装デザインや脚まわり、またインテリア素材の一部が変更されるなどのマイナーチェンジを受けた。発売当初より、サーキットを連続周回するような状況では冷却性能やブレーキ性能に課題があると言われており、それに対応したマイナーチェンジといえる。
そんな現行シビック・タイプRの、サーキット走行におけるウィークポイントのひとつといえるブレーキまわりを一挙にグレードアップするキャリパー&ローターキットが、「HCMスポーツガレージ」より発売された。
HCMスポーツガレージのFK8用オリジナルブレーキキットは、フロント用のブレンボ製GTSキャリパー/TYPE3ディスクローター/RB170ブレーキパッドがセットとなったもの。現行シビック・タイプRは純正でもブレンボ製キャリパーを装着するが、このブレーキキットの装着により、確かな制動力とコントロール性能、そしてサーキットにおける連続走行のような高負荷の状況下でも、継続して性能を発揮する。
メインとなるGTSキャリパーは、ブレンボ製GTブレーキKITのキャリパーボディに、GTRキャリパーと同様のインナーダストシールドと彫りロゴ・ハードアルマイトコーティング・ピストンラジエーターを併せ持つ。このピストンラジエーターの働きにより、パッドからキャリパーボディーへと伝わる温度が減少され、サーキット走行でも安定して性能を発揮する。
さらにキャリパー表面がブラックハードアルマイトコーティングとなっているため、塗装されたキャリパーに比べて高温時の変色などが目立ちにくくなるのも嬉しいポイント。GT-KITと同じくパッドスプリングが付属されますので、パッドのガタつき音も防止してくれる。
組み合わされるブレンボ製ディスクローターは、GT-KITの直線スリット・ドリルドタイプではなく、レーシングフィールドで広く使用されているTYPE3マルチグルーブスリットディスク。TYPE3マルチグルーブとのコンビネーションにより、通常の直線スリットよりも高いブレーキ効力が確保されるという。
ブレーキパッドには、レース車両でも広く使用される「RB170」摩材を使用。高い初期効力を持ちながら減速中のブレーキコントロール性にも優れ、サーキット走行などではブレンボ製GT-KITで標準となるFM1000パッドよりも安定したブレーキ効力・性能を発揮する。ディスクローターが高温となっている時でもディスク本体への攻撃性は低く、ディスク表面を傷める心配が少ないのも嬉しい。
サーキットでの性能面アップが注目されるオリジナルブレーキキットだが、そのフィーリング変化は市街地やワインディング走行においても顕著だ。走り出してすぐ、最初の信号でブレーキペダルに足を乗せた瞬間に剛性感の違いを感じる。もちろんブレーキペダル本体は交換されていないのだが、ペダルに載せた足に込めた踏力が、そのままキャリパーに伝わっているようなダイレクトなフィーリングが得られる。
かといって強化ブレーキにありがちな、街中では不快に思えるような重さや、効き始めが唐突でコントロールしにくいという印象はまったくない。それでいて強く踏み込めば圧倒的な制動力が得られるため、安心感が非常に高い。ほぼ純正同等の快適性を保ちながら、ブレーキに求められるすべての性能を向上させるのがHCMスポーツガレージのシビック・タイプR用オリジナルブレーキキットといえる。
価格は69万5000円(取付工賃別)と車両本体の1割を超える高額アイテムとなるが、「世界最速FF」を掲げるシビック・タイプRの本領を発揮させられるのは、安心できるブレーキがあってこそ。そしてブレーキキャリパー&ローターを交換しても、20インチの純正ホイールがそのまま装着できる点は、純正のスタイリングをキープしたいオーナーにとっても注目すべきポイントといえるだろう。
https://www.hcm-sportsgarage.com
住所:三重県鈴鹿市長澤町1528-1
電話:059-371-6678
営業時間:10:00~19:00
定休日:毎週水曜日、第2、3火曜日