開発中のフィットModulo Xプロトタイプをサーキット試乗! 乗って確信、コレは最高のスポーティコンパクトになる!!
「Modulo X(モデューロX)」といえば、ホンダ車用純正アクセサリーの開発・販売を手がけるホンダアクセスのコンプリートカー・ブランドだ。ディーラーでオプションパーツとして購入できる純正アクセサリーは基本的に「単品」だが、このModulo Xは純正メーカーの強みを生かして車両全体のトータルバランスを考慮して開発が行われている。
そのModulo Xは、元レーシングドライバーである土屋圭市氏が開発アドバイザーとして参画しており、ドライバーはもちろん同乗者にも快適な乗り心地を与え、さらにスポーティ性を高めるといった開発がなされている。
現行ラインナップはフリード、ステップワゴン、ヴェゼル、そしてS660の4車種。S660を除いてガソリン車/ハイブリッド車(e:HEV車)のいずれにもModulo Xは設定されている。そして次なるモデルとして期待されているのが、現行フィットModulo Xだ。
フィットModulo Xは、2020年初頭に開催された東京オートサロンでコンセプトカーが公開されたのち、同年9月には弊誌ホンダスタイルが後援したイベント『FUN&RUN MEETING』でもホンダアクセス・ブースに展示、多くの来場者からの注目を集めた。
フィットのスポーティモデルといえば第2世代&第3世代に設定された「RS」グレードの印象は強いが、現行の第4世代では設定されていないため、Modulo Xに期待しているファンも多いことだろう。
そんなフィットModulo Xのプロトタイプに、袖ヶ浦フォレストレースウェイで乗ることができた。詳細な試乗記は、12月20日に発売される次号ホンダスタイルを楽しみにしていただきたいが、ここでは車両の概要について紹介していこう。
今回、試乗することができたフィットModulo Xプロトタイプは、e:HEVモデルがベース。これまでのModulo Xの流儀に則り、専用の前後エアロバンパーのほか、フロントグリル、サイド&リアロアスカート、フロントビームライト、ブラック塗装されたドアミラーを採用。
リアまわりでは、専用テールゲートスポイラーやリアのエンブレム、専用16インチホイールを装着。ルーフはブラックにペイントされている。
インテリアでは、シートがプライムスムース×スエード調の専用生地を使用したタイプとなり、Modulo Xのロゴが刺繍される。またステアリングホイールも本革巻タイプとなりスポーティムードを高めるほか、フロアカーペットマットもModulo Xのロゴが入れられた専用品であることが確認できた。
内外装の仕立ては、すでに市販モデルといっていい内容だったから、フィットModulo Xの登場はもう間もなくと考えて良さそうだ。なおフィットにはハイブリッド(e:HEV)のほかガソリン車も存在するが、Modulo Xが両パワートレインに設定されるかは不明だ。
今回のベース車両である、e:HEV車のもっとも身近なプライスタグはBASICの199万7000円。Modulo Xの他モデルにおける価格差を考えると、e:HEV車のModulo Xは260〜280万円といったあたりだろうか。試乗の舞台となった袖ヶ浦フォレスト・レースウェイを走った感想では、コンパクトカーながら非常に上質な乗り心地を備え、それでいてステアリング操作に対する反応は穏やか、しかし繊細という印象。
詳細はぜひ次号ホンダスタイル(くどいようだが12月20日に発売です)を楽しみにしていただきたいが、車両の正式発表も期待して待ちたい。
(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)