【新型N-ONEを検証②】インパネは新世代Nシリーズ基準に完全刷新、電磁式パーキングブレーキとセパレートシートを採用
2020年秋にフルモデルチェンジが予定されている軽自動車「N-ONE」。すでに先行情報公開ホームページにて徐々にその全貌が明らかになっているが、そちらでアップされた情報をもとに、新型N-ONEの内容について推測してみよう。
前回、標準モデルである「Original」について検証したが、今回はインテリア編だ。外観はボディパネルのほとんどをキャリーオーバーするなど、「ビッグマイナーチェンジ」の域を出ていないように思える新型N-ONEだが、インテリアを見るとその印象は一変する。新型N-ONEは、N-BOXやN-WGNと同様に新世代Nシリーズに共通するインパネデザインが与えられている。
トップ画像のインテリアを見ると、特徴的なのは助手席前方が大きくえぐられていること。従来モデルではグローブボックスの下にも荷物を置くことのできるトレイが設けられており、それゆえに助手席乗員が足を伸ばすとぶつけてしまうようなことがあったが、新型ではその心配はなさそう。
運転席まわりでの最大の変化は、N-WGNに続いて電磁式パーキングブレーキを採用したこと。これによりかなり足元が広くなっているようだ。ただしフロントシートはN-WGNや従来モデルのN-ONEが採用していたベンチタイプではなく、N-BOXと同様に左右の座面が分かれたセパレート仕様。ステアリングも基本デザインはN-BOXと共有する。
シート間にはセンターコンソールが備わり、純正アクセサリーでも様々な用品が用意されるなど使い勝手の良さをアピールしているが、ボディ幅に制約のある軽自動車だけに、室内スペースがどのように確保されているのかは気になるところ。
いっぽう助手席の快適性を高める装備はやや減少した。前述のようにグローブボックス下のトレイが省かれたほか、エアコン吹き出し口は丸型から長方形に変更。さらに下部に設けられていたドリンクホルダーは姿を消した。ドアポケットやセンターコンソールにスペースは確保されているため、助手席の乗員はそちらを利用することになる。
そして従来モデルではエンジンスタートボタンが位置していたステアリングコラム左側のスペースには、新たに電磁式パーキングブレーキのスイッチが配置された。これによりエンジンスタートボタンは右側に移動した。
これまでホンダでは、エンジンスタートボタンの位置が車種ごとに左右で異なるという状況が続いていたが、量産モデルは順次、「右」で統一されていくようだ。次回はいよいよ注目のスポーティグレード「RS」についても紹介する。
(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)