FK7ハッチバックでFK8タイプRを追い回せ! 最高出力274PSを実現するビッグタービンKITがSPOONから新発売
ホンダ車のチューニングパーツを開発・販売するSPOONから、現行シビック・ハッチバック(6MT車)に対応するビッグタービンキットが2020年7月20日より発売される。
SPOONでは、現行シビックに搭載されているL15C型1.5リッター・ターボのポテンシャルに着目し、HONDATAとパートナーシップを結んでECUセッティングを進めてきた。2019年には、同社デモカーのFK7はサーキットアタックにおいてノーマルのFK8型シビック・タイプRを上回るタップライムを記録するほど進化を遂げていたが、さらなるパフォーマンスアップを実現できるのがこのビッグタービンキットとなる。
SPOONによると、HONDATAのセットアップを行いながら解析を進めていくと、純正タービンではブーストを上げ高出力を要求しても排圧や排気温度が非常に高くなり、セーブモードに入って出力が頭打ちしてしまう。しかし純正のフューエルシステムにはまだまだ十分な余裕があり、大容量のターボチャージャーを開発することでさらなる出力の向上が見込めるというのが開発の経緯とのこと。
ベースとなっているのは最新鋭のMHI製タービンで、純正同形状のハウジングに大径化されたコンプレッサーホイールやタービンホイールをドッキング。また排気効率を向上させるため、タービンホイール形状と翼枚数を最適化している。装着において追加部品や追加工は不要で、完全ボルトオンで交換が可能な点も魅力だ。
SPOONの社内計測データによると、このビッグタービンキットを装着しHONDATA Flashproにて現車セッティングを行うことで、ノーマルから約108psの出力アップ&19.0Kg-mのトルクアップを実現。高回転域の出力と中低速のトルク向上を両立させているという。
【最高出力】
ノーマル:166.38ps SPOON TURBO:274.73ps
【最大トルク】
ノーマル:23.25Kg-m SPOON TURBO:42.17Kg-m
※SPOONデモカーによる比較データ、クラッチは高圧着力タイプに交換が必要
初代シビック・タイプR(EK9)の発売当時から、タイプR以前のスポーツグレードであるSiR(EK4)でタイプRを追い回す!というのは、シビックオーナーの憧れや願望といったムードがある。時を経て、最新のシビック・ハッチバックで同様のことを実現可能なビッグタービンキットの価格は25万円(税抜)となる。
装着におけるエンジンルーム内の特殊加工などが不要で、ノーマル同等の信頼性を確保したビッグタービンキットとしては破格の価格設定といえるだろう。なお、現在発売中のホンダスタイル98号では、このビッグタービンキットほかを装着したSPOONシビック・ハッチバックのサーキット試乗記を掲載しているので、そちらもぜひお買い求めのうえご覧ください!
(photo:Satoshi KAMIMURA 神村 聖、text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)