【TAS20】新型モデルへのヒントがいっぱい!? 待望の6MTを搭載したN-ONEカフェレーサーコンセプト
2020年1月10日に開幕した「東京オートサロン2020」。毎年、数多くの入場者数を誇る日本最大のカスタムカーイベントだが、近年では自動車メーカー自身が新型車やコンセプトモデルの発表を行うケースも多い。そんなオートサロンで、ホンダがサプライズ的に展示したのが「N-ONE CAFE RACER CONCEPT(カフェレーサーコンセプト)」だ。
軽自動車のNシリーズにおいて、もっともスポーティなモデルに位置付けられるN-ONEは、まもなくフルモデルチェンジを迎える。今回披露されたN-ONE CAFE RACER CONCEPTは、その次期型モデルへのヒントが各所に散りばめられたと推察されるコンセプトモデルである。
最大の特徴は、トランスミッションに6速MTが組み合わされたこと。ホンダブースを訪れた多くの来場者は、車内を覗き込むと同時に驚きの声をあげていた。
インテリアは、ステアリングホイールやインパネのデザインなど、基本的には第二世代のNシリーズである現行N-BOXやN-WGNとイメージを共有するもの。注目の6MTはインパネ下部から斜めにシフトレバーが備わる。シフトノブはS660の純正と同じものと思われる。
なおパーキングブレーキはN-WGNと同じく電磁式を採用しており、ステアリングコラム左下に引き上げ式のスイッチが装着されていた。
インパネ中央にはエアコンスイッチのほか、上部には純正ナビが装着されている。パネルデザインは基本的に現行N-WGNと同様だが、助手席前方に広がるダッシュボードは、現行N-ONEとの関連性を感じさせる。上部のモニターにはGathersのロゴが見え、N-WGNと同じ8インチの純正プレミアムインターナビだろうか。
シート形状は現行モデルと同じ。シート表皮は座面がスウェード、それ以外は合皮となっており高級感を感じさせる。シートやステアリングにはイエローステッチが組み合わされ、インパネのパイピングと合わせてカラーイメージが統一されている。
タイヤはダンロップのENASAVE EC300で、サイズは165/55R15を装着。ホイールはN-WGNやN-ONEの純正ではなく、無限のXJに似たクロススポークタイプ。ただしスポーク表面が切削タイプではないなど処理が異なるほか、ホイール全体がブラックに塗装されている。
そのほか外観では、基本的にボディは現行N-ONEをベースとしているものの、フロントグリルやバンパーまわりはデザインを一新。グリルは六角形のハニカムグリルを基調としたデザインに一新され、RSのエンブレムが運転席側に追加された。
バンパー下部のデザインは、N-WGN Customと同じくLEDのデイライトが装着されるが、このN-ONE Cafe Racer Conceptではバンパー中央にナンバープレートが装着されている。
マフラーはテールエンドが最新の法規制に対応したタイプへ変更されたほか、車体前後にN-ONEオーナーズカップ車両用と思われる牽引フックを装着。レースイメージを強調している。
新型N-ONEの発表は2020年秋が予定されているが、はたしてどのような姿で登場するのか、期待が高まる。
(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)