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アメリカ西海岸北部、オレゴン州ポートランドはワインも美味しい魅力的な街

昨年の2018年から、インディカー・シリーズにはオレゴン州ポートランドでのレースが復活している。「夏の終わりのレイバー・デイ(9月第1週)」の開催なので、朝晩はそこそこ冷え込んだものの、日中は連日快晴! 気温は27度辺りで過ごしやすかった。

これがコロンビア川で、向こう岸はワシントン州。川に面した南向きの丘は高級住宅地らしい。川沿いのマリーナには大きな船がたくさん舫われてた

アメリカ西海岸の北部(ノースウェスト)、オレゴン州とワシントン州の境に位置するポートランドは、コロンビア川とウィラメット川、2本の大河が交わったところ。このエリアは北海道の稚内より北に位置しているので、きっと海辺は寒すぎるはず(行ったことがないけれど)。だから海岸線から80マイルも内に入ったところに街が作られたんだと思う。大きな川の合流地点は土地が豊かで、流通も便利ってこともあったんだろうけれど。

金曜の夜はダウンタウンに繰り出してシーフードレストランへ。行ってみてビックリしたのは、120年以上の歴史を誇る老舗だった!

ウィラメット川の両岸に広がるポートランドのダウンタウンは、美しいという形容がピッタリ。街中はクリーンだし、かなり安全でもある(アメリカの街としてはね)。レストランやバーも多い。

ダウンタウンのシーフードレストランでは、ピノ・グリを頼んで、アペタイザーは焼いたチーズ&ガーリック。メインはシーフードガンボ。どちらも上々でした

川、山、少し離れてるけど海……と自然も豊か。ダウンタウンからでも見えるフッド山も、本当に綺麗な三角形をしている。風光明媚の見本みたいな都市なので、「住みたい街」としてアメリカ人の間で上位にランクされるのもよく理解できる。

コロンビア川沿いの道を走っててドキッ!とした瞬間。でも思わずニヤッ。誰かのイタズラです。ワニなんて、こんな北にいるわけない

しかし驚いたことに、冬のポートランドは寒くない。氷点下以下となる日がほとんどないっていうのは驚き。それでいて夏も、暑くて大変というレベルまでは気温が上がらないから、かなり快適で住みやすいエリアだろう。気候的欠点があるとしたら、それは夏以外に雨が多いこと。いつでも雨に備えてないとならないっていうのは、あんまり嬉しくない。

土曜の夜は空港近くのビストロへ。カウンターで注文して……ってカジュアルなスタイルだったけど、出てきたポークチョップは絶品! ワインは地元の赤=ピノ・ノワールをもちろんオーダー

バラの産地としても知られているポートランドは、近頃ワインも有名になってきている。アメリカのワインというとカリフォルニアが有名で、そちらだと白ならシャルドネ、赤ならキャベルネソービニョン、ピノ・ノワール、ジンファンデルが生産されてるぶどうのメジャー品種だ。

空港で買ったピノ・ノワール。スクリューキャップだけど、それなりのお値段のを店の人に勧められて購入。はたして、お味は?

それがオレゴン州ポートランドの場合、ピノ・ノワールが圧倒的に多く作られていて、白のメインはピノ・グリ。北隣りのワシントン州のワインも併せて、近頃グイグイと評判、知名度を上げている。町から南へ、ウィラメット川沿いに30分ぐらい下がったところにワインの生産地帯はあって、ワイナリーを巡るツアーも人気なんだとか。

それから、ポートランドは地ビールビジネスも盛ん。ワイン共々、州や市が地元を代表する産品、産業として積極的にサポートをしているという話。

空港のワイン売り場。ディスプレイがお洒落だった

空港には地元のワインやビールを売る店がセキュリティの外と中、両方にあった。いちばん上の写真は、空港内のお店に並んでいたワインで、43.5〜99.95ドルといった価格帯のワイン。この辺がポートランドの誇るワインなんでしょうか。この最上段8本のうちの7本がピノ・ノワールだ。

帰りの便が幸いにも成田直行便だったから、チェックインをした後にワインを品定めして、2本ほど買って機内に持ち込んだ。来年は少し日程に余裕を持って現地入りし、街中にあるという小規模ワイナリー群(バー付き、レストラン付きのところも……)を巡るツアーにもトライしたい。

こちらも空港内のバー。ワインやビール、スナック類を売ってて、さらに軽食もできる

最後に、オレゴン州は消費税がいまだにゼロ。コレって大きな魅力だよね。大きな買い物をしたい人は是非! 今年、週末を過ごしてポートランドで気になったのは、人口が65万人強で世田谷区や練馬区よりも住んでる人の数は少ないはずのに、川が多い、つまり橋が多いから渋滞が結構ハードだってこと。ほかには文句なし。国際空港から街への距離もとても近いしね。

(text:Hiko AMANO 天野雅彦)
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以上  天野雅彦