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【GT500】64号車Modulo Epson NSX-GTは、難しいコンディションのなか2戦連続完走でポイントゲット!

10連休となった2019年のゴールデンウィーク。もはや恒例となったSUPER GT第2戦(富士)が今年も行われた。予選が行われた5月3日は朝から快晴となり、朝から決勝レース日を思わせるほどの観衆がサーキットを訪れた。その熱気に影響されるかのように気温も高まり、初夏を思わせる陽気のもと、公式予選が行なわれた。

64号車Modulo Epson NSX-GTの予選Q1を担当したのは、牧野任祐選手。Q1の残り時間が8分を迎えるころに各車が続々とコースインし、タイムアタックを行う。牧野選手は練習走行における自身ラップタイムを更新したが、タイムは15番手で決勝レースに挑むこととなった。

迎えた5月4日、決勝レースの朝。午前中こそ時折晴れ間も覗いたものの、天気予報ではちょうどスタート時刻の14時30分ころより強い雨という予報が出されており、各チームともタイヤ選択に悩まされることとなった。

そしてスタート進行が着々と進むなか、グリッドウォークの終了直前になって空から大粒の雨が降り始め、各チームともグリッド上でレインタイヤへと履き替えを行なった。そしてレースはウェット宣言がなされ、セーフティカー(SC)の先導によりレースがスタートした。

この第2戦のレース距離は500km=110周で争われ、最低2度のピットインが義務付けられる。64号車は牧野任祐選手がスタートドライバーを務め、完全なウェットコンディションのなか15番手から着実に上位進出を目指していく。

しかしその後も雨は降り続き、13周目にSCが導入され、そして15周目には赤旗が出されてレースは一旦中断となる。約30分の中断の後、雨が上がったタイミングでレースはSC先導で再開。19周目にグリーンフラッグとなると、牧野選手はレインタイヤの作動温度レンジも合ったか、前を行くマシンを次々とオーバーテイク。ピットインもギリギリまで遅らせ、一時は5番手まで順位を上げる。

そして43周目にピットインを行い、ナレイン・カーティケヤン選手にドライバーチェンジ。このころには路面も徐々に乾きつつあり、ライバル車両たちも皆スリックタイヤへと交換を行った。ナレイン選手もスリックタイヤを履いてピットアウト、しかしタイヤが暖まるまでは満足するグリップが得られず、徐々にポジションを落としてしまう。

そして12番手を走行しつつ、80周目にピットイン。牧野選手へとステアリングを託し、チェッカーフラッグを目指す。日没が近づいて気温も路面温度も下がっていくなか、牧野選手はトップ集団と遜色ないペースで周回を重ね、103周目には前を行くマシンをパスして10位に順位をアップ。そのままチェッカーフラッグを受け、2戦連続でのポイント獲得となった。


中嶋 悟総監督コメント
「ウエットからドライへと変化する非常に難しいコンディションのレースでしたが、ふたりのドライバーが頑張ってくれたおかげでポイントを獲得することができました。このレースで得たものを次のレースに繋げたいと思います。多くのご声援をありがとうございました。」


ナレイン・カーティケヤン選手コメント
「雨が突然降りだしてきてマシンのペースが上がらず、序盤は苦しみましたが、徐々に良くなりました。ピットストップ後に数周は車の調子が良くなくて難しかったですが、10位入賞で1ポイント獲得でき、あまり良くなかった予選から始まりましたが、入賞することが出来ました。今後も頑張っていきたいです。」


牧野任祐選手コメント
「最初のウェット路面はかなりきつかったですけど、路面が乾き出してからはペースが良かったです。最後の方ではタイヤの摩耗があったりして厳しい状況でした。自分たちの予選から考えると今の自分たちのポジションやレース内容的にも、スリックでは少しは良くなったのではないかと思います。」

2019年SUPER GT第3戦は、5月25-26日に鈴鹿サーキットで行われる。

(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)