18号車UP GARAGE NSX GT3が新カラーリングを発表!
岡山国際サーキットでの合同テストで、すでに2019年のカラーリングがお披露目された、18号車UP GARAGE NSX GT3。2019年3月21日(木・祝)に、アップガレージ横浜町田総本店にて『TEAM UPGARAGE 作戦会議』と題したイベントが開催され、集まったファン向けに再度マシンがお披露目された。
チーム・アップガレージは、SUPER GTのGT300クラスにおいて、昨年までマザーシャシーの86MCで参戦を続けてきた。2018年の開幕戦では優勝も達成しているが、4シーズン使い続けてきたマシンを入れ替えるにあたり、本業のアップガレージのイメージもあり、できれば国産車でやっていきたいという想いもあって、このNSX GT3へスイッチすることとなった。
チーム・アップガレージの石田誠監督は「今シーズンは車両を変更することは決めていました。ただ、国内メーカーのGT3マシンかマザーシャシーかで迷っていましたが、Evoキットで燃費も空力も改善されるという話を聞き、NSX GT3に決めました」とコメント。
このイベントには、石田監督をはじめ、小林崇志&松浦孝亮の両選手、さらに第3ドライバーとして登録となった山田真之亮選手の3名のドライバーが登場。そして、アップガレージのレースを盛り上げるドリフトエンジェルスの6名、白猫レースクイーンのアップちゃんもやってきた。
今季のチーム・アップガレージは、マシンだけでなくそのカラーリングも大きく変更された。2017年までは白&青を基調としたカラーリングだったが、昨シーズンはそれを黄色ベースのものに変更していた。そして2019年シーズンは、さらに黄色が強く前面に出たカラーリングとなった。これはアップガレージの創立20周年を記念したカラーリングだという。
20周年の「20」を表すローマ数字「XX」をボディサイドに描き入れ、その上にある「UP GARAGE」のロゴも、NSXに合わせたデザインが採用されている。ドライバーのレーシングスーツも一新したのだが、マシンのデザインに取り掛かる前にオーダーしてしまったため昨年のカラーパターンに近く、少し統一感はなくなってしまったが…。
トークショーでは、まず、今季投入されるNSX GT3についての評価から始まった。モースポフェス鈴鹿でのテスト、そして岡山の合同テストによって、チームはEvoキットの有無を実際に試すことができ、NSX GT3の戦闘能力がしっかりと上がっていることが確認できたという。
ふたりのドライバーは口をそろえて乗りやすくなったとEvoキットの効果を語り、ストレートが速く富士は狙い目かもしれない、とも教えてくれた。昨年からNSX GT3で参戦していた34号車の戦績を確認しながら、オートポリスや菅生でもいいところで戦えるのでは?など、話も盛り上がる。
3月16-17日に開催された岡山でのテストでは、タイムを見る限りパッとはしていない結果だったが、これは気温が低すぎたためで、タイヤがしっかり合えばいいところまではイケると自信も見せていた。このトークショーは「作戦会議」というタイトル通り、ドライバーの出走順であったり、タイヤ交換の作戦であったり、今シーズンの戦い方などが話し合われた。
そして最後に、各選手からの今季の抱負も語られた。最初にマイクを握った小林選手は、「クルマとパートナーが変わって心機一転安定して上位に入り、シーズン中に1〜2回は勝ってチャンピオンを獲りたいです」と話してくれた。
「どのカテゴリーでもレースで勝つのってすごく大変です。タイヤの競争もあるし、もちろんドライバー同士の争いもある。でも勝てないと思っててもポンと勝ててしまったりすることもあります。身体と心の準備をしてその来るべき時に備えておきたいと思います」とは松浦選手のコメント。
さらに第3ドライバーとして登録され、今季は全戦チームに帯同する予定だという山田選手は「3年ぶりにチームに帰ってきました。常にチームを応援しますし、チャンスがあればしっかりチームに貢献できるよう頑張りたいと思います」とコメントした。
石田監督からは「NSX GT3 Evoはポテンシャルを持ったマシンで期待していますし、エキサイティングなシーズンになると思います。シーズン中に2勝、そして最終戦にはチャンピオン争いに絡んでタイトルのチャンスがある状況で迎えることができたらと思っています。皆さん応援よろしくお願いします」とトークショーを締めくくった。
この日のイベントは他にも、グランツーリスモを使ったドライバーとファンのタイムアタックチャレンジや、ドライバーの私物をプレゼントするじゃんけん大会(山田選手は引っ越しの最中ということで私物を持ってこれなかったことから、自身が運転する市販車のNSXでの1時間のドライブというプレゼントに)、さらに、ドリフトエンジェルの撮影会なども行われた。
(photo&text:Yoshiaki AOYAMA 青山義明)