インディカー第13戦、不運なアクシデントで琢磨は17位
2018年7月28日〜29日、アメリカ・オハイオ州のミドオハイオ・スポーツカー・コースにおいて、インディカー・シリーズ第13戦が行われた。
レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの#30 MIジャック・パナソニック・ダラーラ・ホンダをドライブする佐藤琢磨選手は、公式予選のセグメント1を3番手で通過する。
続くセグメント2では、決勝レースにおけるフロントロースタートに期待がかかったが、ブラックタイヤで1度アタックを終えた後にレッドタイヤで走行を開始したところ、#5 ジェイムズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)がクラッシュ。このアクシデントのため、セッションが赤旗中断となってしまう。
不運なことに佐藤琢磨選手のベストタイムはブラックタイヤで記録した1分6秒3755となり、8位で予選を終えた。
佐藤琢磨選手 予選を終えてコメント
「公式練習後、僕たちは予選に備えてセットアップの変更を行ったところ、うまくいきました。自分の予選グループで3番手となったので、その後に期待をかけていました。次のセグメント2では、赤旗のため、自分たちの作戦を遂行できませんでした。この影響を受けたドライバーは多く、僕たちもその仲間となりました。トップ6に入ってセグメント3に進出するチャンスが奪われたことは、とても残念です。僕たちは大幅な進歩を遂げ、正しい方向に向かっています。できれば、決勝のホンダ・インディに向けて強力なマシーンに仕上げたいところです」
7月29日の決勝レースも、ミドオハイオ・スポーツカー・コースの空は青く晴れ渡った。
8番グリッドからスタートした琢磨はオープニングラップでグレアム・レイホールとマックス・チルトンをパスし、6番手に浮上。ところが、2ラップ目にチルトンに追突されてスピンを喫してしまう。
ここで一時21番手まで後退した琢磨は、ドライブスルー・ペナルティを受けたチルトンを含め数名のドライバーをパスし、17位でフィニッシュした。
次戦の第14戦は、8月19日にポコノ・レースウェイで開催される。
佐藤琢磨選手 決勝レースを終えてのコメント
「コンペティティブなまま完走できなかったことはとても残念です。スタートはうまく決まりました。僕は数台を抜かして6番手となったうえ、先行しているドライバーは多くありませんでした。すべて順調でしたが、2ラップ目のターン4でマックス・チルトンがプッシュ・トゥ・パスを使って追い上げたのが見えました。そこで僕はマシーンの左側に1台分のスペースを空けてターン4に進入、すべてはうまくいっているように思えました」
「ところが、ターン4の出口で彼は僕のマシーン後方を引っかけ、このせいでスピンしました。この後、レースで挽回することはできませんでした。残念ながら、真ん中のスティントはあまりよくなく、追い上げるのはとても困難でした。僕は21番手までポジションを落とし、レース終盤にようやくオーバーテイクができましたが、とても残念な結果となりました。今日は大きな期待を抱いてきましたが、レースは期待どおりとはなりませんでした」
(text:Honda Style magazine)