全米各地を走る、各チームのトレーラー・ヘッド
全17戦で争われる今年のインディカー・シリーズ。人口密度があまりに低い北西部でのレース開催はないけれど、今年も開幕戦はフロリダ州セントピーターズバーグで、第2戦はアリゾナ州フェニックス、第3戦カリフォルニア州ロングビーチと西海岸で開催され、第4戦は南東部のアラバマ州へ移動。
第5戦と第6戦の舞台は中部のインディアナ州インディアナポリスと、平気で何度も大陸横断をしながらアメリカ中を回って開催される。そうそう、北に国境を越え、カナダのトロントでも1戦開催される。
ドライバーやクルーは当然飛行機で移動。ドライバーやチームオーナーの中にはプライベートジェット利用者も少なくない。マシンや工具などのエクィップメントは大型トレーラーで陸送している。ファイアストンのタイヤも当然トレーラーで各地に運ばれる。
アメリカで有名なトレーラー・ヘッドというと、ケンウォース、ピータービルト、マック、フレイトライナー、インターナショナル、ボルボ、ウェスターン・スター、フォード……といったあたりかな。どれもヒジョーにかっこいい。
個人的な好みはウェスターン・スターか、マック。最近のトレンドはフロント・グリルの真横ぐらいからニョキッと生える2本のミラー。ドア前のと合計4つのミラーを備えることで、前輪後方ぐらいの死角もバッチリ見えて事故防止に役立ってるとのこと。
一番上の写真、佐藤琢磨選手が所属するレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは、インターナショナルのトレーラー・ヘッドを利用。チーム・ペンスキーはフレイトライナーで、デイルコイン・レーシングが今年からウェスターン・スターを採用している。
華やかなモータースポーツをしっかりと支える「縁の下の力持ち」な存在であるトレーラー・ヘッド。荷台部分のカラーリングはもちろん、ヘッド部分のデザインもメーカーごとの個性があって面白い。
(text:Hiko AMANO 天野雅彦)
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