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ジュネーブでシビック・タイプR TCRがデビュー

ホンダは、2018年3月にスイスで行われたジュネーブ・モーターショーにおいて、新型シビック・タイプRをベースにしたレーシングカー『シビック・タイプR TCR』を初公開した。

シビック・タイプR TCRは、市販モデルのシビック・タイプR(FK8)をベースに制作されたレーシングカー。近年、人気の高まっているTCR規格に基づくマシンで、2017年は日本国内でもスーパー耐久シリーズに2台のシビック・タイプR TCR(FK2型ベース)が参戦。市販車両がFK8型へとフルモデルチェンジしたことに伴い、TCRマシンも新世代へと進化した。

そして今年2018年、TCRマシンが参戦することのできるレースはさらに拡大する。なかでも最大の注目は、昨シーズンに道上 龍選手も参戦していたWTCC(世界ツーリングカー選手権)が、新たにWTCR規格のマシンへ変更されることだろう。

ホンダはこのシビック・タイプR TCRで参戦するが、フォルクスワーゲンやアウディ、プジョー、ルノー、アルファロメオ、オペルといった欧州メーカー勢に加え、ヒュンダイ、キア、セアト、ラーダなどの参戦も予定されている。

TCRマシンは市販車ベースということもあり、外観にはFK8型シビック・タイプRの面影を色濃く残すが、幅広タイヤを納めるワイドフェンダーや前後の大型スポイラーを装着。もちろん室内にはロールケージが備わる。エンジンは基本的に市販モデルのK20Cから大幅な変更はないが、センター1本だしレイアウトのマフラーを装着するなどパワーアップが図られている。

そしてこの新型シビック・タイプR TCRは、昨年に引き続いて日本国内のスーパー耐久シリーズに2台のマシンが出場予定。
 
まず、97号車のModulo CIVIC TCRは「Modulo Racing with DOME」として参戦。ドライバーは植松忠雄/中野信治/大津弘樹/小林崇志の4名からレース毎に選抜されてステアリングを握る。そして昨年のクラスチャンピオンでもある98号車は、新たにFloral CIVIC TCRの車名で飯田太陽/加藤寛規/高橋一穂/濱口弘の4名がマシンを走らせる。

2018年のスーパー耐久シリーズは、3/31-4/1の両日に鈴鹿サーキットにて開幕。その翌週末となる4/7-8には、WTCRツーリングカー選手権がモロッコのマラケシュサーキットで開幕する。そのほか北米でも、2018ピレリ・ワールドチャレンジ・シリーズに参戦予定と、世界各地のサーキットで戦うFK8型シビック・タイプR TCRに大注目だ。

(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)