【動画】新型インサイトは事実上シビック・ハイブリッド!?
ホンダは、2018年1月20日〜28日に一般公開が行われる『ノースアメリカン・インターナショナル・オートショー』において、新型インサイトのプロトタイプを世界初公開する。
開催地の地名から「デトロイト・ショー」の通称で呼ばれる同イベントは、アメリカの自動車文化発祥の地であり、現在もゼネラルモーターズやフォードが拠点を置くだけに、これまでも北米市場を強く意識したモデルが数多く発表されてきた。
そんなデトロイト・ショーで発表される新型インサイトは通算3代目モデル。初代は3ドア・ハッチバック、2代目は5ドア・ハッチバックとボディ形状を変更してきたが、3代目はセダンボディとなる。
ホンダが発表したリリースによると、同社のセダンラインアップにおいてシビックの上位に位置付けられる5人乗りセダンとして開発され、スタイリッシュなデザインと、革新的な2モーター式ハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」を採用しているとのこと。
インテリアのイラストには、NSXやレジェンド、アコード・ハイブリッドに共通するボタン式のシフトセレクターが見える。
「シビックの上位に位置付けられる…」としているが、新型インサイトのボディをよく見てみると、前後のバンパー形状や灯火類のデザインは異なっているものの、基本骨格はシビック・セダンそのものだ。
現行シビックが発表された当時より、シビック開発陣はハイブリッド・モデルの設定は考えていないとコメントしていたが、実際には別車種として登場することになる。
とはいえシビックの上位モデルとして位置付けられるとなると、従来はハイブリッド車のエントリーモデルとして販売されてきたインサイトにとっては、大きな車格アップだ。
パワートレインは2モーター式ハイブリッドとしか発表されておらず、もしエンジン部分がアコード・ハイブリッドと同様の2リッター4気筒であれば、同じ4ドア・セダンということで一部競合も予想されるが……。一説には2リッターではなく1.5リッターと組み合わせた、新しい2モーター式ハイブリッドという可能性も囁かれている。
この新型インサイトはアメリカ・インディアナ工場で生産され、2018年夏にアメリカ市場での発売開始が予定されている。
北米市場における、2018年型シビック・セダンの価格帯は1万8840ドル〜2万6700ドル(Siセダンは2万4100ドル)。2018年型アコード・ハイブリッドの価格はまだ発表されていないが、先代となる2017年型が2万9605ドル〜3万5955ドルだったことを考えると、新型インサイトは最も安いグレードでも2万6000ドルぐらいからとなりそうだ。
気になるのは日本市場への導入があるのか?という部分だけれど、アコード・ハイブリッドは日本の道路事情には大きすぎ、かといって5ナンバー・セダンのグレイスでは物足りないという層は、一定数存在しそうな感じ。日本仕様のシビック・セダンは日本国内の寄居工場で生産されていることも、新型インサイトの生産には支障が少ないように思われるが……
その場合、シビック・セダンの上位に位置するモデルとして、「インサイト」という車名が若干混乱を招きそうな気がしなくもない。あるいは日本国内仕様はシビック・ハイブリッドの車名で販売ということも!?
いずれにしろ、今後の動向が注目される1台となりそう。弊誌ホンダスタイルでは、この新型インサイトが発表される「北米国際自動車ショー」も現地取材予定。お楽しみに!
(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)