ビッグマイチェンで新型フィットの魅力倍増！（その1）
2017年6月30日、フィットが生まれ変わった。
ビッグマイナーチェンジのコンセプトワードとして磯貝尚弘LPLが掲げたのは「コンパクトカーを、革新し続ける」、「人に、よりフィットする」といったもの。フィットの伝統といえるパッケージングの良さ、走りの素性に優れている点を共に引き上げることで魅力をアップしようというわけだ。
コンパクトカーとしてのニーズの変化も、今回の進化にはおおいに影響を与えている。シニア層や子離れ層を中心とするダウンサイザー（マイカーのサイズを小さくすることを求めている市場）への対応も重要になっている時代だ。しかし、ダウンサイザーというのは扱いやすさからボディサイズはコンパクトにしたいが、いかにもコンパクトカーといった雰囲気は嫌うマインドを持っている。そこで、新しいフィットは2つの外観を用意した。
フロントバンパーやヘッドライトの意匠を変えたことで、ビッグマイナーチェンジをアピールする新型フィット。それによりロー＆ワイド感を強めているが、さらにダウンサイザーに向けたワンクラス上のフィットとして全長を伸ばした「スポーツバンパー」仕様を新設定。
ハイブリッドS、13G・S、そしてRSの3グレードにスポーツバンパーや大型テールゲートスポイラー、サイドシルガーニッシュを与えることで、上級コンパクトカーといった新機軸を打ち出している。
具体的には、全長を標準車の3990mmに対して4045mmと長くすることで、ひと目でスポーティであると感じさせる姿になっている。ボディカラーに新設定されたルージュアメジスト・メタリックやスカイライドブルー・メタリック、プレミアムアガットブラウン・パールといった色も、上質なコンパクトカーを目指したという意思が感じられる。
さらに時代のニーズとして、先進安全装備のレベルアップと充実も図っている。すなわち、ホンダの誇るプリクラッシュセーフティシステム「ホンダセンシング」を、ほぼ全車に標準装備とした（レスオプションによって外すことは可能）。
その機能は、衝突軽減ブレーキ、誤発進抑制機能、歩行者事故低減ステアリング、路外逸脱抑制、車線維持支援システム、先行車発進お知らせ、標識認識機能、そしてアダプティブ・クルーズ・コントロールとフル搭載している。
（TEXT：Shinya YAMAMOTO 山本晋也）