新型ダブルアールはパラツイン
ホンダは、新設計の水冷直列2気筒DOHCエンジンを搭載した「CBR250RR」を5月12日に発売する。CBR250RRは、CBR“RR”シリーズに共通する「トータルコントロール〜操る楽しみの最大化」を背景とし、「直感、体感、新世代“RR”」を開発コンセプトに、スタイリングデザイン、車体、パワーユニットのすべてを新設計した。
外観では、低く構えたフロント周りから後方に向けて高く跳ね上がる先鋭的なデザインを持ち、力強さと速さをアピール。灯火器類は、独特な存在感のあるデュアルヘッドライトをはじめ、ウインカー、テールランプなどすべてに高輝度のLEDを採用し、先進性を演出している。フューエルタンクからシートへ繋がる部分の幅を大きく絞り、優れた足つき性を確保した。
車体では、剛性としなやかさを両立した鋼管トラス構造フレームを新設計。フロントサスは倒立式で、リアには左右非対称形状のアルミ製スイングアームと路面追従性に優れたプロリンクサスペンションを装備する。
注目のエンジンは、低中回転域での力強さとスーパースポーツならではの高回転までシャープに吹けあがる特性を高次元で両立するとともに、高出力化を実現。スロットルグリップの開度を機械式ではなく電気信号を介して伝達する「スロットル・バイ・ワイヤシステム」を250ccクラスで初めて採用している。ボア×ストロークは62.0×41.3mmで、最高出力は38PS/12500rpm、最大トルクは2.3kg-m/11000rpmを発揮する。
カラーラインナップは3種類で、ヴィクトリーレッド、マットガンパウダーブラックメタリック、ソードシルバーメタリックをラインナップ。また各車にABSレス/ABS付きの両モデルが用意される。車両価格は75万6000円〜82万8360円(税込)となる。
CBR250RRといえば、オールドファンにとっては懐かしい車名の復活となり、心躍るリターンライダーも多いだろう。しかし1990年前後の250cc4気筒クォーターマルチの、あのモーターのような「回りっぷり」を知っている人にとっては、若干の寂しさを感じることも事実。はたして21世紀のCBR250RRは、どのような走りを見せてくれるのだろうか。
(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)